なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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部下は囲っておくべきか?

 

 昇進してある程度の役職になると部下を持つようになる。若いうちは上だけを見ていればよいが、部下を持つようになると下をどのように扱うのかも出世に大きく関わってくるようになる。

部下は囲った方がよいのか、割り切った方がよいのか
 部下の扱い方は大きく二つのパターンに分かれるようだ。ひとつは自分の子分として徹底的に可愛がり、囲い込むタイプと、部下は手段のひとつとして割り切って付き合うタイプだ。

 OA機器の販売会社に勤めるHさんは、自分になついてくる部下は徹底的に囲うタイプだ。しょっちゅう部下を連れて飲みに行っているが、今いる部署の部下はもちろん、部署が異動になっても声をかけ、ついてくる部下はいっしょに連れ出している。
 もちろん全員がついてくるわけではないが、いつも付いてくるメンバーがなんとなく固定され、Hさん一家のような雰囲気になってきている。おそらくHさんが順調に出世していけば、一種の派閥のような形になってくるかもしれない。

 実際このようなやり方で、出世をしていった人は過去の例にも多い。

岸信介とナベツネのケース
 安倍元首相の祖父でこれまた元首相の岸信介氏は、商工省(今の経済産業省)の役人時代から、出世したときに備えて自分のグループ作りを積極的に行ってきたという。

 当時の日本は今と異なり、裏金が正々堂々とやり取りされる時代であった。

 岸氏は自分の職務で作り上げた裏金の多くを部下に小遣いとして渡していた。そのお金を使って、さらに下のものの面倒を見させて、最終的に自分を頂点とする派閥を作り上げるという魂胆である。
 実際、岸氏が政治家になってから、そこで作り上げた派閥のネットワークをフル活用したということだ。

 読売新聞社の社長にして巨人軍のオーナーである渡邉恒雄氏(通称ナベツネ)は、読売新聞で社長になるべく、若い時から派閥作りに励んでいたという。
 部下を飲みに連れて行くための代金を捻出すべく、他社の雑誌の原稿を書くアルバイトを社に内緒で請け負っていた。睡眠時間を削って原稿を書いては、部下を飲みに連れて行った。

 現在では、独裁者と呼ばれ、その傍若無人ぶりが面白おかしく報道されるような人物だが、かつてはデキの悪い部下もかわいがり、徹底的に面倒をみる優しい親分であったという。

警戒されるリスクもあるがメリットが上回る
 部署を超えて自分を慕う部下のネットワークを持つことは大きなメリットがある。

 もっと大きなメリットは情報がたくさん入ってくることだ。情報をたくさん持っていると思われると、自分によってくる人も多くなってきて、さらにグループが大きくなる。
 もうひとつのメリットは社内での存在感が大きくなることである。他の部署の管理職にとって、自分以外の人物に忠誠を誓っていると思われる部下がいることは、ちょっとした脅威になる。交渉などをするときには何かと便利だ。

 もちろんこれらのことは諸刃の剣でもある。

 グループがあまりにも大きくなりすぎると、警戒感を持つ人も出てくる。上司の中には嫌悪感を持つ人も現れてくるだろう。ある部下のちょっとした失敗をきっかけに、グループ全体がしっぺ返しをくらう可能性もある。

 ではグループ作りはあまりしない方がよいのだろうか?そんなことはない。ある程度昇進しようと思っているのであれば、どこかのタイミングでグループを形成しなければならなくなる。そうであるならば、はやいうちから準備をしていて損はない。
 どのグループにも属さない人が、そのことを理由に大抜擢されるケースもある。だが全体から見ればそれは小数派だ。やはり組織である以上、グループごとの争いは避けて通れないと思った方がよい。

【参考記事】
出世する人は異性の扱いが大事
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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