なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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家庭に問題があると確実に不利に

 

 家庭内に問題を抱えていると出世には確実に不利に働く。何らかの問題を抱えている人は、なるだけ早くその問題を解消するように努力した方がよいだろう。

業績抜群の社員が選抜されなかったワケ
 家庭内のトラブルでもっとも多いのが、夫婦仲の問題である。現代では仕事とプライベートは明確に分ける習慣が出来ているので、家庭内の状況が直接業務に評価に影響するということはないだろう。

 だが夫婦間でトラブルがあったり、最悪離婚などということになると業務への影響は間接的だが大きなものになる。
 商社に勤めるPさんには、業績が芳しくない関連会社に社長として出向する話が持ち上がっていた。うまく業績を立て直すことができれば、将来役員になることも夢ではない。
 だが関連会社の社長候補は社内にもう一人いた。同じ部門のGさんである。出向者を誰にするのかは最終的に2人が所属する部署の担当役員が決めることになっていた。

 Pさんは業務の実績も十分なので、選ばれる自信があった。だが担当役員が選んだのはGさんの方であった。Pさんはその結果に納得ができなかった。担当役員も察したのか、その後Pさんを食事に誘ってきた。役員と食事をしながらPさんは自分が落とされた理由を聞かされた。

トラブルがあると周りに悟られること自体が問題
 Pさん「なぜ自分じゃないのか正直納得できません」
 役員「確かに君の方が仕事では実績があるかもしれない」
 Pさん「ではなぜGさんなのですか?」
 役員「君、家庭内で少し問題を抱えているだろう」
 Pさん「確かに。でも仕事に影響を与えることはありません」
 役員「そうだろうね」
   「だが君の家庭にトラブルがあることを僕が知っていること自体がマズイのだよ」
 Pさん「どういうことでしょうか?」

 役員が言うには、Pさんの様子を見ているとプライベートで電話をしている回数が少し多いように思えた。部下にさりげなく聞いてみると、Pさんが奥さんと離婚問題で揉めていることを知ったのだという。

 役員「関連会社にはただの社員として行くんじゃない」
   「社長として出向するんだよ」
   「関連会社の社員は君に始めて会うわけだ」
   「はじめた会った自分の会社のトップがだよ」
   「赴任早々、離婚問題で電話ばかりしているとなったらどうだ?」
   「実際には仕事に影響しなくても、士気が下がってしまう」
   「仕事さえできればいいというのは若い従業員のうちだけだよ」


仕事ができればそれでいいのは若いうちだけ
 関連会社の社長のイスは親会社からの出向者の指定席だ。どんなにがんばっても関連会社の社員は社長になることはできない。

 上にいける望みがあれば、それをモチベーションにさせることもできるが、上限が決まっている場合にはそうはいかない。むしろ、人柄や雰囲気で人を引っ張っていく必要が出てくる。

 若いうちは仕事さえできればそれでよい。だが人の上に立つということは、仕事ができない人や、仕事は仕事と割り切ることができない人たちを取りまとめてリードしていかなければならない。
 そのような環境において、家庭内でトラブルがあると下の人間に舐められてしまう。役員はそのことを危惧してあえてトラブルのないGさんを選んだのである。

 家庭内のトラブルを完全に職場に隠し通せるのであれば、それは何の問題もないだろう。だがそれは現実的には難しい。仕事さえできればよいというのは、ある意味で「部下」の立場だけに与えられた若さの特権でしかない。
 トラブルがあっても出世した人がいるというのは言い訳にすぎない。スーパーマンでない以上、リスク要因はできるだけ排除しておくのが鉄則だ。

【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
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