なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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出世できる人は、重要な情報を握っている

 

 どんな組織でも情報は強力な武器となる。これは出世に限らず、ビジネス全般に言えることであり、正しい決断には、正しい情報が不可欠である。出世を目指すのであれば、若いうちから、情報をいかに収集するのか、本気で考えておく必要がある。

公開情報を軽視してはいけない
 情報収集というと多くの人は、社内に仲間を増やし、独自の情報網を構築するといったことをイメージするかもしれない。もちろんこうした社内情報ネットワークも大事なのだが、それは情報というものが持つ一つの側面に過ぎない。

 情報には、誰もが入手できる公開情報と、独自のネットワークで流通する非公開情報の2種類がある。情報をうまく活用するためには、そのどちらも重要となる。片方だけ得意というだけではダメなのだ。

 まず公開情報だが、多くの人は公開情報というものを非常に軽視しており、これが情報リテラシーの低下につながっている。情報の達人になるためには、まず公開情報の重要性を理解するところから始まる。公開情報を見聞きして「そんなこと誰でも知ってるよ」などと思ってしまう人は特に注意した方がよいだろう。

 会社の中における公開情報として重要なのは、会社の中にどんな部署があり、誰がそこの責任者になっているのかというものである。これは社内情報の基本といってもよい。ここで、理解しておかなければならないのは、自分の感覚でどんな人かという情報では意味がないということである。

 総務課長のA氏は「嫌な人」、経理課長のB氏は「いい人」ではダメなのである。情報というのは、A氏やB氏の経歴やこれまでの異動の経過など、客観的な事実が伴っていなければ意味がない。また情報というのはモレ、ヌケがあると価値が半減する。経理課長は知っているが、営業課長はよく知らないという状況は避ける必要がある。

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独自の情報網にはリスクもある
 こうした基本情報に、独自のネットワークを駆使した一次情報が加わることで、情報の価値は一気に高まることになる。
 ここで大事なのは、客観的な基礎情報に、噂といった独自の情報が加わることの重要性である。独自情報は、基礎情報があって初めて意味をなす。独自情報だけに頼り、客観的な基礎情報を軽視することはもっとも危険な行為のひとつである。あくまでベースになるのは基礎情報ということを忘れてはならない。

 また、独自の情報網を構築するにしても、その維持には細心の注意を払う必要がある。自分に情報を持ち込んでくる人には、彼等なりの理由があり、情報に対するバイアスもそれぞれである。また、人からの情報というのは、自分の情報が相手に伝わるリスクとのトレードオフでもある。

 自分が何を知りたいのか、不用意に人に知られることは避けた方がよい。「○×さんは△△について興味津々でしたよ」などと吹聴して回る人が一定数存在するからである。
 
 もっとも都合のよい情報源というのは、自分が情報源になっているということを自覚していない人である。こうした人脈を社内にどれだけ作れるのかによって、社内から得られる情報の質と量は変わってくるだろう。

 こうした情報を駆使することで、社内の動きはかなり見えやすくなる。社内の動きが分かれば、自分が有利になるよう事前に動くことも不可能ではなくなってくる。

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