なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

*

決められない人の思考回路

 

 組織の中には、物事を決められない人というのが一定数存在する。出世するためには、決められない人にならないことはもちろんだが、決められない人がなぜそうなっているのかについても理解しておく必要がある。こうしたことが分からないと、組織の中でうまく動くことはできない。

どらも大事なので選ぶことができない?
 ある企業で、商品Aと商品Bのどちらかを選択しなければならない状況になったとする。決断できない人に、その理由を尋ねてみると、ある程度、共通した反応が見られる。それは、どちらも大事という反応である。

 商品Aを採用すれば、商品Bは捨てなければならない。商品Bを採用すれば、当然だが、商品Aは捨てなければならない。決められない人は、どちらも大事なので、斬り捨てられないと考えてしまう。

 これは企業の中で、リストラすべき部署を選ぶことができない経営陣にも見られる傾向である。部門Aも大事だし、部門Bも大事なので、どれか一つを選べないという。

 だが、よくよく考えてみると、この考え方は少しおかしい。そもそも組織の中で大事でない部門など存在するはずがない。大事ではない部門などを持っていたのだとしたら、それこそ大問題である。
 つまり、どの部門をリストラするのか、どの商品を選択するのかということを議論するにあたって、大事か大事でないかを判断基準にするのは、ナンセンスなのである。

 企業の中では、すべてが大事な仕事であり、すべてが大事な商品であることを大前提にしなければ、意思決定は不可能である。

yesno9637

決められない人の多くは自己中心的
 すべてが大事な中で、どれかを選択するという行為は、要するに優先順位を決める行為である。意思決定というのは、どれが大事なのかが問題ではなく、どう優先順位を付けるかに集約される。

 物事の優先順位というのは、状況によって変わってくるし、絶対的な基準というものは存在しない。それ故に、意思決定権者の存在が重要であり、そこには責任というものが生じることになる。

 ところが決められない人というのは、優先順位ではなく、大事なのかどうかを基準にしてしまう。その結果、あれも大事、これも大事といって決められなくなってしまうのだ。

 このようなタイプの人は、一見、人がよさそうに見えるが決してそうではない。大事か大事でないかはかなり主観に左右されるものであり、客観的な基準とは言い難い。つまり決められない人というのは、物事を主観で判断している可能性が高く、場合によってはかなり自己中心的に振る舞うことになる。

 人は大きな決断を迫られるケースが少ないので、あまり表面化しないが、こうした人の割合は実はかなり高い。このような人と関わる際には細心の注意が必要である。
 普段の言動を注意深く見ていれば、決められないタイプの人を見分けることはそれほど難しくはない。普段からしっかり観察しおき、イザという時に、とばっちりを受けないようにしておきたい。

  関連記事

Image2
たかが挨拶されど挨拶

 上司が部下に対して持つ不満のひとつに、挨拶がきちんとできていないというものがあ …

PHM11_01701
スピード出世するのであれば嫉まれることは覚悟せよ

 男の嫉妬は始末に負えないといわれるが、スピード出世するのであれば、他人から嫉ま …

a0055_000584
出世したいならとことん謙遜しろ

 日本では自分の成果をあまり自慢せず、謙遜した方がよいといわれているが、これは事 …

HANNKOU
反抗的な人も場合によっては出世できる

 会社の方針に反抗的な人は普通は出世できない。だが日本の会社は独特なムラ社会であ …

a0002_004908
サラリーマンのロマンを語る人は出世できない

 サラリーマンのロマンを熱く語る人がいる。多少年配になってくるとその傾向に拍車が …

hitodefusoku3301
人手不足というのは本当か?

 今、ビジネスの世界では、深刻な人手不足になっているという。まだ景気が完全に回復 …

yasudaDaderot02
怒鳴ってもよい職場とダメな職場

 すべての会社に共通する出世の法則のようなものが存在しているのは事実だが、一方で …

gyoumusiji
出世できる人は仕事の指示が、とことんまで具体的だ

 出世できる人の多くは仕事ができる人だが、仕事のできるできないにもいろいろなパタ …

dora
ドラッカーを信奉する人は出世できない?

 日本ではなぜかドラッカーが大流行である。日本ではドラッカーは経営学の世界的権威 …

motibeshon3697
出世のモチベーションをどう維持するか

 出世競争は長距離走のようなものである。ある瞬間だけよい成果を上げればよいという …