なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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上司を分類して対処法を探る

 

 これからのサラリーマンは、たとえ会社に勤務していても、自らをひとつの独立した企業と見なして行動することが重要となる。自分自身が企業ということであれば、当然、そこにはマーケティングの概念も必要となってくる。

どの切り口でセグメント化するのか
 自分自身をひとつの企業と見なせば、勤務している会社や上司は顧客ということになる。顧客を前にして、企業が行うべきなのは、顧客のグループ化、つまり顧客セグメンテーションである。

 顧客のセグメント化においてもっともポピュラーなのは、人口動態的な分類である。住んでいる地域や家族構成などで顧客を分類し、それぞれの属性に応じたアプローチを行うというのは、どの企業でも取り組んでいることだろう。これ以外にも、セグメント化は様々な視点から実施される。

 過去の購買履歴から顧客をグループ化するのは、最近のネットビジネスでは当たり前のことになっているし、心理分析的な手法を用いて趣味嗜好などから、行動を予測するというものもある。これらの方法は、複数組み合わせることで、あらたな分析も可能となる。

 顧客セグメンテーションで重要なことは、どの切り口でセグメントするのかという一点に尽きる。目的に合致しない切り口で顧客を分類してもまったく意味がない。またあまりにも属性を細かくしすぎると、今度は、結果に有意性が得られないこともある。一方で、あまりにも属性が粗すぎると、セグメント化する意味がなくなってしまう。

 試行錯誤を繰り返して、適切なセグメント化の手法を見つけ出すことが重要である。

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複数の切り口に共通の特徴を見つけ出せ
 社内のマーケティングもこれとまったく同じである。顧客である上司を様々な属性で分類し、共通の行動パターンや対処方法を見つけ出せないか考えるのである。

 出世本を読むと「○×タイプの上司にはこう攻めろ」といった記述をよく目にするが、これはまさに心理分析的なアプローチで上司のセグメンテーションを行っていることになる。このほか部門ごとにタイプを分けても良いし、大学別に分けてもよい、服装や言動などを切り口にするという手もある。

 複数の切り口で上司を分類し、その特徴を列挙していき、有効と思われる対策も併せて考えていく。
 例えば管理部門出身か営業部門出身かという分類をした時、管理部門出身の上司には、「細かい」「理論的」「ネチネチしている」といった特徴が見られ、一方、営業部門出身の上司には、「大胆」「感情的」「言うことがコロコロ変わる」といった特徴が観察されたとする。

 今度は服装別に同じような分類を行ってみる。派手目の服装の人に「感情的」という特徴が見られれば、感情的というキーワードは非常に重要な意味を持ってくる。営業部門出身で服装が派手であれば、それは感情的な人である可能性がさらに高くなってくるからだ。

 その場合には、感情的な上司にはどう対処したらよいのかという視点で社内を眺め、有効と思われる対策を練っていく。こうした作業を繰り返していくと、重視すべき上司のタイプとその対処法は自然とマニュアル化されてくることになるだろう。

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