なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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出世のモチベーションをどう維持するか

 

 出世競争は長距離走のようなものである。ある瞬間だけよい成果を上げればよいというものではなく、むしろ常に一定以上の成果を出し続けていることの方が効果が高い。長距離走をうまく走り抜くには、モチベーションの維持が不可欠である。

不満と満足のメカニズムは別々
 人間の心理は、ある面では単純だが、ある面では複雑である。モチベーションがどのようにして形成されるのかを知り、それに基づいて適切に管理できる方が、より確実にモチベーションをコントロールできる。

 仕事における満足感や不満足感に関するテーマでは、米国の心理学者ハーズバーグの理論が有名である。ハーズバーグは、人の欲求には2つの種類があり、満足感を引き起こす要因と不満足感を引き起こす要因は別々であるとした。

 満足感を引き越す要因としては、仕事の達成感や周囲からの承認、責任の重さといった項目が並んでいる。内容は、ある意味ではごく当たり前のものであり、一般的にモチベーションを高めるためにはどうすればよいのかという項目と内容は一致する。

 つまり満足感を得る方法は簡単であり、達成感のある仕事を行ったり、責任ある立場に就くと、自然と満足度は向上するということになる。自身に当てはめてみれば、仕事の中で意識的に目標を設定していき、達成感を得られるようにすれば、満足度は持続できるという結論になるだろう。

 部下を持った場合も同様で、無意味な仕事はさせず、達成レベルが視覚的によく分かる形で仕事をアサインした方がよい。

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モチベーションをマネジメントするという概念が必要
 だが問題なのは、満足を招く要因と、不満足を招く要因は別々という点である。不満足をもたらす要因としては、会社の管理方針、評価制度、対人関係などがあり、これらの要因は、基本的に満足度を高める要因とは関連性がない。

 つまり不満の要因は単独で存在し、仕事での満足感が高まったからといって、不満足の要因が消えることはないのである。逆に、不満足の要因を消し去っても、それがそのまま満足感にはつながらない。自分のモチベーションをうまく管理していくためには、こうしたメカニズムをよく知っておく必要がある。

 一般的に満足感をもたらす要因については、それが満たされるとさらに上を望むという傾向が見られる。例えば成果について満足する結果が得られた人は、さらに高い成果を上げたいと思うようになる。したがって、達成感が常に得られるような工夫をしておけば、さらに良い結果を出したいというモチベーションは維持可能ということになる。

 一方、不満足をもたらす要因については、それを解消してもマイナスを埋める効果しかない。よりプラスには働かないのだ。不満足の解消はベースラインを整えるための措置、満足度を高めるのは、さらに上にいくための措置と考えた方がよい。

 どちらにどの程度、労力を割くのかも、原理原則に従って、合理的に考えた方がよいだろう。このような合理的マネジメントが長期にわたって実践できる人が出世レースで優位に立つことになる。

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