なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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出世できる人は、よい意味で越権行為が上手

 

 組織で仕事をする上では、自分の職責の範囲を出ないことは極めて重要なことである。日本は欧米企業と比べて職責の範囲が明確ではないといわれるが、それでも、口出ししてよい範囲とダメな範囲は明確に分かれている。他人の領域に下手に踏み入れれば、当然トラブルのもとになる。

基本的に他部署への口出しは御法度だが・・
 日本の会社にはよく「俺は聞いてない」といって騒ぎ出す人が一定数いる。その業務に責任があるわけでもないのに、自分には説明がなかったといって文句を言い出すのだ。この行為は、要するに「俺を見てくれ」というアピールであり、実質的には何の意味もない。

 ただ事前に、しっかり根回しさえしておけば済む話である。日本の職場では、こうした意味不明の儀式が必要となるのだが、騒ぐ方にも限度というものが求められている。「俺は聞いていない」といって騒ぐだけならば「困った人ですね」といったレベルで済むが、本格的に他の部署の事に口を出すということになると、和を乱したということで制裁の対象となる。

 責任の所在が不明確な日本の組織といえども、原理原則から言えば、越権行為は基本的に御法度ということになるわけだが、現実はそう単純ではない。出世できている人の行動をよく見ると、自らの職責を超えたところまで行動半径を広げていることも多い。

 よい意味で職責を超えた行動ができる人は、出世しやすいのである。

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意図的に相手の領域に少しだけ侵入する
 組織がいくら縦割りになっているからといって、各部門の職責と現実の案件が一致する保証はない。他の部署の領域に入らないことだけを優先していると、結局、仕事の範囲は狭まり、その分、実績も少なくなってしまう。

 一方、他の部署の領域にまたがる部分を積極的に取りに行けば、確実にトラブルのもとになる。このあたりのバランスをどう取るのかが、腕の見せ所となる。

 筆者がまだ若かった頃、仕事が楽しく、あまり意識せずに他の部署の領域にまたがる案件に手を出してしまったことがある。相手部署の管理職の逆鱗に触れ、筆者は内線電話で直接、その管理職から怒鳴られた。

 筆者が上司にそのことを報告すると、上司は「気にしなくていいから」と言ってそのまま仕事を続けるように筆者に指示した。上司はタイミングを見計らってうまく話を付け、両部署の案件としてまとめてしまっていた。
 相手部署にしてみれば、領分を侵されたという不満はあっただろうが、最終的には自分の得点になるのだから悪い話ではない。

 このケースは筆者が未熟だったことから、偶然に発生したことだったが、立ち回りの上手い人は、こうした案件を半ば意図的に作っていることも多い。相手の領域に少しだけ侵入し、両方の案件としてうまくまとめ、相手を自分の人脈にしてしまうのだ。

 これが日常的に出来ていれば、あなたの社内の人脈は飛躍的に広がるはずであり、これが出世にプラスとなるのは当然の結果である。

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