なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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仕事を寡占化できた人は出世に有利だ

 

 一般にビジネスの世界では、常にライバルがいて競争環境が維持される方が、市場が健全に育成されると考える。
 確かにそうなのだが、競争の結果、寡占が生じることもあり、寡占化できた企業にとっては非常に有利だったりする。組織の中も同様で、出世するためには、ある分野で寡占化することが極めて重要となる。

全体から見れば非効率でも個人では最適化されている
 組織の中で、ある業務やそれに関する情報を一人がすべて独占してしまい、他の人を排除しているケースがよく見られる。これは組織全体から見ると、効率性を下げているのかもしれないが、その人の利益という、もう少し狭い範囲でものごとを考えると、ある意味では合理的である。

 こうした状況は、全体的には最適化されていないものの、部分的にはそれが実現できているという意味で、部分最適化と呼ばれる。

 ある取引先に関する情報や人脈を一人が独占してしまっていると、その取引先へのアクセスにはその人を頼らなければならず、結果的に社内におけるその人の相対的なパワーは増大する。やり過ぎるとよくないが、組織での出世を考えているのなら、こうした考え方は常に意識しておいた方がよい。

 情報や人脈をある程度独占できる分野を持っている人は、社内で有利に振る舞うことができる。また社内での交渉にも大いに役立つことになる。交渉というのは、双方が持っている材料を交換しあうゲームだからである。つまり交渉のためのカードを持っていない人は、そもそも交渉に参加できないのである。

 社内でのパワーは、どれだけ独占分野を握っているのかに比例する。有力な上司からの評価が高いというのも、一種の寡占状態と考えることができる。他にも部下がいるのに、特定の人を高く評価していれば、他を排除する形になるからである。

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積極的に寡占化できる分野を探せ
 日々の仕事の中で、自分が寡占できそうなものが出てきたなら、積極的にその分野は取り込んでいった方がよい。さらにいえば、もう少し積極的にそして戦略的に寡占化できる分野を作っていった方がよいだろう。

 寡占化分野を見つけ出す、あるいは寡占化分野を積極的に作り出すためには、いくつかのやり方がある。企業の戦略にあてはめれば、コスト優位、差別化、集中化といったところになるだろう。

 コスト優位は、大量生産などでコストメリットを生かし、ライバルよりも優位に立つという考え方である。日本の会社の場合、給料は画一的に決まるので、どちらかというとハードワークで量をこなすという形になるだろう。限度はあるが、人よりたくさん働くことの優位性は高い。

 差別化は組織内の競争でも非常に重要である。ライバルにはない特徴を打ち出せれば、より有利な立場で競争ができる。管理部門なのに営業センスのある人は、社内での交渉で威力を発揮することになるだろう。

 集中化も大事である。狭い分野でもよいので「この人でなければ」というところを確立した人は有利なレースができる。本格的に出世を狙うのであればニッチだけではダメだが、まずは、陣地を確保することを最優先すべきである。

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