なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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出世する人は決断力があるのか?

 

 仕事ができる人は決断力がある。少なくとも周囲はそのようなイメージを持っているはずだ。だが決断が素早い人は、実は即断即決しているわけではない。ウラには綿密な準備が隠されているのだ。

決断力のある人などいない
 人間はある程度時間をかけて状況を総合的に判断しないと正しい結論は得られない。その意味で、その場で何もかも決められるような決断力のある人というのは、実際には存在しない。本当に即断即決ばかりしていたら、いつか大きな失敗をしてしまうだろう。

 仕事が出来て、常に即断即決できているように見える人も、実際にはその場でバンバン物事を決めているわけではない。このような人は、仕事の進め方や、今後発生する出来事に対して、常日頃から考えを巡らせ、シミュレーションを繰り返している。つまり最初から、どのような話を振られたら、どう対処するのか、答が出ているのだ。

 あたかも、瞬時に物事を決めているような印象があるが、そのウラには周到な準備がある。逆にいえば、こうした準備が常に出来ているのかが、仕事の成果を分けることになるし、出世にも関係していく。

 しっかりとした決断が出来ている人の発言を聞くと、内容がコロコロと変わるということがほとんどない。状況によって柔軟な対応をすることはあっても、話の本筋はあまり変わらないのである。これはビジネスをする上で非常に大事なことである。

 その場の状況で、発言内容を変えることは、短期的にはメリットがあるが、長期的にはそうとも限らない。長いレースになればなるほど、発言がブレないことは大事である。

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戦略的に考えるクセを付けると、発言はブレなくなる
 決断力があり、発言がブレない人は、物事の理解の仕方や仕事の進め方が非常に戦略的である。目的を達成するためには、どのようなやり方を選択すべきなのか、大きな枠組みが頭の中に入っているのだ。

 仕事の枠組みがしっかりとイメージできてれば、どの項目を優先すればよいのかについても、明確になってくる。あちらを立てればこちらが立たずという形で、右往左往するケースは限りなく少ない。

 このような思考回路が確立した人は、どんなに細かくて厄介な話が持ち込まれても、各論に振り回されることがない。原理原則としてどう動けばよいのかという視点で判断するので、得られた結論は大筋では間違わないのである。

 ムチャ振りしてきた上司の言うことに無理矢理合わせるとしても、原理原則が分かった上で、それを受け入れるのと、場当たり的に、それを受け入れるのとでは、その結果は大きく違ってくる。
 仕事の進め方に納得できない部下に対しても、前者であれば、部下が理解しやすいよう分かりやすく説明することができるだろう。

 こうしたやり取りの積み重ねは、最終的に社内における影響力の違いという形で顕在化してくる。これは一朝一夕では構築できない資産であり、年次が上がるにしたがって、出世の大きな武器になってくる。

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