なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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大きな仕事が取れる人と取れない人

 

 出世の多くが社内政治に左右されているが、そうはいっても、一定以上の成果を上げていることが大前提となる。仕事ができることは出世の最重要項目のひとつであることに変わりはない。営業や業務提携などにおいて、大きな仕事が取れる人と取れない人とでは何が違うのだろうか。

大きな仕事を取ってくる同僚はホラ吹き?
 営業企画の仕事をしているNさんは、なぜか大きい仕事を同僚のCさんに持って行かれることが多く、いつも悔しい思いをしている。
 Cさんは、基本的に顧客の前で「出来ません」ということがない。というよりも、まずは「大丈夫です」と大見得を切り、その後、いろいろと調整をしていくタイプである。

 責任感の強いNさんは、そうしたCさんの態度を「無責任」だと感じているが、結局、Cさんの方が大きな仕事を獲得できているのは事実なのである。このためNさんのイライラはますます募ってくることになる。

 出来るかどうか分からないことを安請け合いしているかのように見えるCさんは、確かにある種の人からは無責任と思われるかもしれない。だが、実際はそうでもないのだ。

 サラリーマンの中には、やたらと「責任感」とか「責任を取る」という言葉を乱発する人がいる。だが、よく考えてみるとそれはナンセンスである。なぜなら、一般的なサラリーマンはそもそも責任を取る立場にはないからである。

 仮に適当なことを約束して実際にそれが実現できなかった場合でも、その法的、経済的な責任を負うのは会社であって本人ではない。
 しかも、終身雇用が保障された大企業であれば、ミスをした本人が解雇されることもほとんどなく、中には昇進にすら影響しないところもあるだろう。つまりサラリーマンの責任というのは、役員にでもならない限り、しょせん、精神論的なものである。

purezen

責任感という言葉を誤解してはいけない
 先ほどのCさんの話に戻ると、Cさんに仕事を発注するクライアントは、無責任なCさんの口車に乗せられて、Cさんに仕事を発注しているわけではない。
 Cさんが多少、大風呂敷を広げていることは顧客もよく分かっている。それを分かった上で、Cさんがどれほどの心意気で仕事に取り組もうとしているのかを、顧客はむしろ重視しているのだ。

 Nさんはというと、責任感という名のものとに、「あれはできません」「これは社内で相談しないと・・・」「確約したわけではありませんので・・・」というセリフを連発している可能性が高い。
 相手からしてみれば「そもそも責任を取れる立場でもないクセに、どこまで自己保身ばかりしているんだ」という印象を持ちかねない。

 Nさんは責任感があると自分では思っていたが、実はそうではなく、自分がかわいいだけだったのである。そして、それを正当化するために責任という言葉を多用していたのだ。
 さらにいえば、Nさんは無自覚的に顧客をバカにしている。安請け合いするCさんに、ホイホイ顧客が発注しているという考えは、Nさんの傲慢さからくるものといってよいだろう。

 自己保身しかないNさんと、責任など取れない中で、その中で、やるだけのことをやろうとしているCさんを比較して、Cさんを選ぶのは当たり前である。顧客はNさんが考えるよりずっと利口である。

 仕事で成果を上げようと思っているのなら、本当の意味での責任というものをよく考えた方がよいだろう。

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