出世する人は見えない派閥を作るのがうまい
会社内には、いわゆる派閥というものができることがある。派閥というほど明確でなくても、何となくグループが形成されていることは多い。だが、こうしたグループに属したり、グループを率いたりすることには、メリットもあるが一方でデメリットもある。
見える派閥と見えない派閥
社内での地位が上がってくると、最終的には何らかの形で派閥を形成せざるを得なくなる。次期社長をめぐって二人の候補者が争い、敗れた側と親密だった人の立場が悪くなるというのはよくある話だからだ。
だが、それほどの地位になっていない状態の場合、あまり特定のグループの色が濃くなることは必ずしも得策ではない。一方で、まったくグループを形成していないというのも、情報収集などの点でマイナスだったりもする。
出世が上手な人は、見えない形でグループを形成するのがうまい。周囲からはそれほど強固なグループとはみなされていなくても、しっかりとグループの機能を形成できる人物を自分の周囲に集めている。
自分のグループがあると好都合な点は、やはり社内の情報収集であろう。ライバルになる人物の動向はもちろん、経営陣の動きなどが、他の部署のちょっとした情報から得られることもある。
また、自分に付いてきてくれる部下が多いことは、ある程度の役職になると、非常に大きな効果を発揮する。要所要所に忠実な部下を配置することで、全体的な人間関係のバランスを取ることができるからである。
最高の協力者は自覚のない協力者
グループを形成するメンバーは、必ずしも本人が自覚している必要はない。人心掌握術がうまい人は、本人が意識していない協力者を何人も持っていたりする。
本人が意識していない協力者とは、例えば、ある人物を非常に嫌っている人であるとか、噂好きな人など、様々なパターンがある。
つまり、こちから頼んでいないのに、欲しい情報を探って持ってきてくれる人のことである。
こうした無意識の協力者は、そもそも仲間や敵という概念がないので、非常に安全である。
社内の情報をうまく吸い上げるには、明確に仲間であると意識しているメンバーに加えて、こうした無意識の協力者を組み合わせることが重要である。
仲間意識の強い人物は、グループに貢献しようと、情報を都合のいいように解釈してしまう可能性もあるからだ。
若いうちはこうしたことに気を遣う必要はないが、ある程度立場が上になり、部下を持つような年齢になってきたら、グループ形成のテクニックは常に意識しておいた方がよいだろう。
【参考記事】
「出世したければオヤジ向けビジネス雑誌を読め」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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