自分の魅力を知る必要性
本コラムでは何度も指摘していることだが、出世に結びつく人脈作りのコツは、自分を引き上げてくれるキーマンとどのようにして出会うのかということである。人脈作りのコツは、すべてこの部分に集約されるといっても過言ではない。
立場が上の人に魅力的に思われるには
自分を引き上げてくれる重要人物というのは、ほとんどの場合、自分よりも立場が上である。つまり、自分自身は、その人よりも高いスキルや実績を持っていないことが大前提ということになる。
当たり前のことなのだが、この事実を認識していない人が結構多い。
立場が上の人から注目されるためには、よほど魅力的な材料を提供する必要があるにもかかわらず、そのことを分かっていないのである。よい人脈ができないのは、ほとんど場合、それが原因となっている。
もし会社の中の話であれば、それほど難しいことではない。
会社の上司にとって魅力的な部下とは、自分が安心して仕事を任せられる人物であり、ほとんどその一点に尽きるといってよい。
上司には、必ずその上に上司がいる。上司は上司で、常に上の上司から報告や成果を求められているのである。だが部下というのものは、案外、上司のこうした状況を理解していない。この状況を理解した上で仕事をこなす部下は、部下であっても、上司にとって魅力的に映るものなのである。
上司の上司が、そろそろ報告を欲しがっている、明日は役員に呼ばれそうだ。こういったことを予測して動くことができれば、あなたの社内人脈は自然と形成されてくる。
営業という立場から問題解決を提言できる立場に
この話は、顧客であってもまったく同じである。
顧客への営業は、単に自社の製品やサービスを売り込めばよいと思っている人がいるがそうではない。顧客はあたなの会社に仕事を出したいと思っていても、社内事情が許さないというケースは多いのである。そんな状況で、いくら自社の製品やサービスの特徴を説明しても意味がない。
顧客の会社の人間関係がどうなっているのか、中にはどんな問題が発生しているのかを把握し、それを前提に提案を進めていくと、仕事が面白いように進むことがある。
うまく顧客の企業に入り込めると、こちらから頼まなくても、顧客企業の社員が、いろいろな相談を持ちかけてくれるようになるのだ。
本来はモノやサービスを売り込むはずの立場が、問題解決(ソリューション)を提供できる立場に変わるのである。
会社の部下や営業というのは本来、弱い立場なのだが、うまく魅力的な立場を確立できると、その関係性は逆転する。
どうすれば、自分は相手にとって魅力的な存在になれるのか常に考えておくべきである。間違っても、一方的に自分の魅力をアピールしてはならない。これではただイタいだけである。
【参考記事】
「これからは一生働くことを前提にキャリアを考える必要がある」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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