なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

*

報告するタイミングは出世のバロメータ

 

 以前の記事で、出世のためにはマメに報告が欠かせないということを書いた。

 上司に対してマメに報告することは必須要件なのだが、出世する人はマメであるだけでなく、報告のタイミングが絶妙である。今回は報告のタイミングについて述べてみたい。

日本人は総じて報告が下手?
 米国人で日本の外資系企業と日本企業の両方に勤めていた経験のあるQ氏によれば「米国人と比べて日本人は報告が下手な人が多い」という。

 「米国人は企画書の作成を指示されたら、時間を置かずにすぐに進捗を上司に報告します」
 「でも日本人の多くはほとんど進捗報告なしで、いきなり期日ギリギリに出してきます」

 自分が上司の意向に合致した企画書を作成できる保証はない。上司の言ったことを100%網羅できているかどうか分からないし、言われた通りに作ったとしても、出来上がった企画書を上司が見る段階で、上司の考えが変わっているかもしれない。

 進捗報告というのは、実は報告という目的だけでなく、上司の意向と自分の意向をすり合わせるという場なのである。
  アメリカ人は上司と自分の認識にズレが生じないように、企画書がラフスケッチの段階から細かく報告し、上司との間にギャップが生じないよう工夫するのが当たり前だという。

アメリカ人の報告と指示はマシンガン並み
 アメリカ人のQ氏から見ると、ギリギリになっていきなり企画書を出してくる日本人は、イチかバチかに賭けるギャンブラーか、自分の企画書に異常な自信をもっている勘違い人間にしか見えないという。

 確かにアメリカの国内線(飛行機)に乗ると、搭乗ゲートや待合室などで、インカムをして延々と報告を聞きながら指示を出しているビジネスマンによく遭遇する。飛行機に乗っても、離陸ギリギリまでメールや電話でガンガン指示している。進捗報告のことを英語では「Status Report」と呼ぶが、これはビジネスマンの基本中の基本なのである。

 日本人がギリギリまで報告しないのは、Q氏のいうように日本人がギャンブラーなわけでもでも自信過剰なわけでもない。むしろ日本人は自分に自信がない人が多く、注意されるのが嫌だという意識が働き、マメな報告に二の足を踏んでいるのだと思われる。
 
 だがこれは自信がないといえばきれいに聞こえるが、自分勝手以外の何者でもない。上司がどんな時にどんな情報を欲しがっているのかなど、まるでお構いなしだ。これでは出世できなくて当然である。

 財閥系のメーカーに勤めるO氏は、報告のタイミングを見極める天才である。

資料が出来た直後に電話が・・・
 あるとき、課長であるO氏は部長からある案件について社名リストを作成して欲しいと頼まれた。O氏は部下のF君にすぐにリストを作成するように指示した。
 F君がリストの作成に取りかかって15分くらい経っただろうか?O氏はF君に聞いた。

 O氏「リストの状況はどう?」。
 F君「まだできていません」
 O氏「全部で何社くらいになりそうなの?」
 F君「やってみないと分かりません・・」
 O氏「もちろんそんなこと分かってるよ」
      「でも1000社になるわけはないでしょ?」
      「一方で5社しかないってこともないでしょ?」
      「だいたい何社になりそうかを聞きたいんだ」
 F君「50社くらいでしょうか?」
 O君「今30社くらいってところかね?」
       「じゃあ、あと10分で50社分揃えて」
 F君「それはちょっと無理です」
 O君「完全じゃなくていいんだ」
      「概要だけでいいから50社分は絶対揃えて」
 F君「分かりました」

 部長から「さっきのリストだけど・・」とO氏のところに電話がかかってきたのは、F君がラフなリストをO氏に渡した1分後だった。O氏は「ラフな状態ですが、すぐお持ちします」と部長の部屋に消えた。

 O氏は部長が何か頼みごとをすると30分くらいでどんな状態か知りたくなることをよく知っているのだ。ラフな状態であってもその時にリストがあるのと、何もないのとでは雲泥の差である。O氏の出世が早い理由がお分かりいただけただろう。

【参考記事】
出世のためには「マメに報告」を欠かすな
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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