あなたの周囲は賢い人ばかりでしたか?
「自分の能力がきちんと評価されていない」そう考えるビジネスマンは多い。あるいは「ウチの会社は学歴でしか人を評価しない」といった不満を持っている人も多いだろう。だがよく考えて見て欲しい。これまでの人生経験において、適切に人を評価できる人など、どの程度いただろうか?
他人の能力を適切に評価できない人の方が圧倒的に多い
他人の能力を適切に評価できる人は、実は非常に少ない。筆者がこれまで付き合ってきた人物の中でも、他人の能力をしっかりと評価できる人はきわめて希であった。 もちろんこの話は自分にも降りかかってくるのかもしれないが、とにかく人を適切に評価できる人は、少数なのである。
会社の人事評価に不満を持っている人は、今までの自分の人生を振り返ってみるとよい。小学校時代から現在までを含めて、どれだけの人があたなを適切に評価してきただろうか?おそらく結果は皆無に近いのではないだろうか?
逆に考えれば、今、勤めている会社の人だけが極めて優秀で、本当の意味でのあなたの実力を評価できるということなど、そもそもあり得ないのである。だとするならば、会社はまともにあなたのことを評価できないというところから話をスタートする必要がある。
まともに人を評価できない人が、部下に優劣を付けるということになると、多くが、好き嫌い、周囲の評判、学歴といった安易な項目に流れがちである。恣意的な評価はここから生まれてくる。
評価できない人の中で評価を争うゲーム
極論すると会社の出世ゲームとは、まともに他人を評価できない集団の中で、誰が一番高い評価を得るかというゲームなのである。
出世競争に勝ち抜くためには、仕事で実績を上げればよいと考えている人も多い。確かにそれも重要なのだが、もっと大事なのは、こうした周囲の評価なのである。
その意味で学歴は非常に安易に作用する武器といえる。だが学歴は途中でひっくり返すことができないものである。あまり高い学歴がなかった人は、それを悔やんでもあまり意味はない。それ以外の項目を強化する事に専念すべきである。
絶対的な評価基準が明確でない環境においては、減点材料を減らすことは有効な戦略となる。周囲とのトラブル、感じの悪い対応、自分中心の言動など、マイナス要素となるものは極力排除することが望ましい。
その上で仕事の成績が良好であれば、上司が部下を引き上げる、いい理由付けとなる。本気で出世しようと思うのなら、自分の能力を周囲が評価すべきといった自分中心の思考回路を捨てることである。常に相手を起点に、すべての話をスタートさせるべきである。
【参考記事】
「プログラミングのスキルは必要か?」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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