出世したければ横柄な態度は取るな
本気で出世しようと思うのなら、人に対して横柄な態度を取るべきではない。これは、振る舞いが立派な人が出世するというような、タテマエの話をしているのではない。サラリーマンという、組織で働く人間の本質的な損得のことを言っているのだ。
反感を持たれることはマイナスにしかならない
組織で働く人間にとって、その組織での評価は極めて重要である。というよりも、それがすべてを決めてしまうといってもよい。仕事ができることはもちろん重要だが、それ以上に、組織内での評判がモノをいう世界なのだ。
特に日本の組織の場合、採用や解雇を含めて、部門長が全権限を握っているというケースは少ない。誰が出世するのかは、組織全体での評判に大きく左右されるのである。そうなってくると、仕事ができるというだけでは不十分であり、周囲とのトラブルが少ないという点が非常に重要になってくる。
周囲の人間は誰がどのようなことをきっかけに自分に敵意を持つか分からない。組織で働く以上は、相手が上司の場合はもちろんのこと、同僚や部下に対しても、横柄に振る舞っていいことはほとんどない。
最近では年功序列も崩れてきており、年下が抜擢されて上司になるケースもある。基本的には誰がいつ自分の上に立つか分からないという前提で行動すべきである。
よく部下に暴言を吐くような上司というのを見かけるが、これはある意味では、精神面での弱さの裏返しである。出世するためにいろいろガマンしてきた反動で、部下にあたっているわけだが、さらに強いプレッシャーをかけられると壊れてしまう可能性がある。
本当の出世候補者とは?
これは社外での振る舞いも同じである。鉄道の駅などで、他の乗客や駅員などとトラブルになっている人を時々見かける。こうした出来事が、直接、給料や昇進に響くわけではないが、外部でのトラブルがある人というのは、何らかの形でマイナスの評価につながってくる可能性がある。
こうしたことは、ボディーブローのように効いてくるので、本人はなかなか認識しずらい。日頃から意識していないと、こうしたリスクを回避することは難しいのだ。
最近では、M&Aなどによって別な会社と一緒になることもあれば、中途採用によって外部の人間が社内に入ってくることもある。これまで、自分は顧客の側と思ってエラそうにしていたら、その人が幹部で入社してくるという事態は十分に考えられるのだ。
見ず知らずの相手でも、上司でも部下でも、取引先でも、基本的には低姿勢に振る舞い、できるだけトラブルを避けるのが、サラリーマンとして正しい行動である。
口でいうのは簡単だが、実行するのはなかなか難しい。腰が低い人には仕事ができない人が多く、逆に、仕事ができる人は、プライドが高く横柄な人が多いのだ。両方を兼ね備えた人こそが、本当の意味での出世候補者である。
【参考記事】
「出世する人は話を聞くフリが上手」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
関連記事
-
-
そこまでするか?という出世学
世の中には、そこまでするか?ということをやって何とか出世しようとする人もいる。 …
-
-
好きなことを仕事にして出世することはできるか?
いわゆる一般的なサラリーマンで、好きなことを仕事にすることができ、かつそれで成 …
-
-
出世できる人は時間ポートフォリオを進化させる
出世して役職が上がるに連れて、大きく変わってくるのが時間の配分である。役職が高 …
-
-
とうとう年功序列の賃金体系にメス?
これまで日本の労働市場ではタブーといわれていた年功序列の賃金体系にメスが入る可 …
-
-
出世できる人は、相手からの質問に「はい」か「いいえ」で答えられる
出世できる人は、常に自分ではなく、相手の目線で物事を考えている。このためコミュ …
-
-
上司が使うマネジメント手法を理解する
以前の日本企業は、仕事はガムシャラにやればよいというカルチャーが主流でマネジメ …
-
-
成果を評価するのかプロセスを評価するのか?
自分は努力しているのにまったく評価されないと不満に思うビジネスマンは多い。これ …
-
-
出世する人は話を聞くフリが上手
日本の組織では相手の話を聞くことは極めて重要である。それは相手の話をじっくり聞 …
-
-
ライバルは目の前にいない可能性が高い
会社の中には、自分のライバルになる社員がいる。だが今、目の前にいて、成果を競っ …
-
-
上司は結構疲れている
上司に気に入られようといろいろ工夫してるが空回りしている人も多い。上司が求めて …
- PREV
- 努力は必ず報われるという話の真偽
- NEXT
- 絶対評価よりも相対評価が重要