やたらヨイショする人は出世できる?
やたらと人をヨイショする人がいるが、このような人は出世しやすいのだろうか?
答はどちらかといえばイエスである。ただヨイショ攻撃はやって損はないかもしれないが、決め手になるほどではないかもしれない。
基本的に褒められて人は悪い気はしない。ただ何でもかんでもヨイショされると少し興ざめしてしまう人もいるだろう。
もっとも上手な褒め方は、相手が特にプライドを持っている部分をたくみに探し出し、最良のタイミングで褒めることである。
褒め上手は効果絶大だが誰にもできることではない
女性はこの才能に長けている人が多いといわれる。セールスの仕事でNo1になるのが女性というケースは結構多い。しかも特別美人というわけでもなく、見た目の印象はごくフツーの人だ。
彼女達が卓越しているのは、その褒め方である。自動車などの高額商品になると、購入者だけなく家族の同意が得られないと購入までは至らない。
顧客が男性なら、顧客本人だけでなく、奥さんや娘さんをうまくその気にさせなければならないのだ。
人間は、生い立ちや性格などによってプライドをくすぐられる分野が異なっている。自分は頭がよいと思っている人に性格を褒めてもほとんど効果はないだろう。逆に体力に自身のある男性に「知性的ですね」と褒めるのは効果絶大かもしれない。
さらに男性と女性では褒めポイントが異なっている。有能なセールスウーマンはその使い分けが絶妙なのである。
褒め方がうまいとセールスであれ、社内の出世であれ強力な武器になることは間違いない。ただしこれは非常に難しく、誰にでもできるものではない。才能のある人に限られる。
とにかく数で勝負する
そこで登場するのが、とにかく何でも褒めまくるという作戦である。
節操がないように見えるが、無愛想にしていることと比較すれば断然こちらの方が有利だ。ヨイショしまくっていると「なんだコイツ、ただヨイショすればいいと思って」と反感を持たれることを気にするかもしれない。
だが、やたらヨイショされるとかえって反感を持つ人というのは実はそう多くない。このようなタイプの人は、よほど上手にヨイショしてやらないと喜ばない人なのだ。
だとすると、最初からヨイショ攻撃が効かない人ということになり、きっぱりとあきらめてスルーできる。ヨイショしまくると喜ぶ人は一定数いるので、結果としてヨイショしまくった方がよいという理屈になる。
もちろん物事には限度というものがあり、やりすぎは禁物である。またヨイショした本人ではなく、周囲で反感を持つ人が出てくる可能性があるので、どこでヨイショするのか、時と場所を慎重に選ぶ必要がある。
ヨイショはあくまで戦術に過ぎない
筆者が取材した出世したビジネスマンの中で、特にヨイショがうまいという印象の人はそれほど多くない。
顧客であれ上司であれ、仕事上でのニーズをうまく汲み取り、それを最適なタイミングで提供してくれる人がビジネスの世界では一番ありがたがられる。
なんだかんだいっても、出世の決め手は最終的にこのあたりに集約されてくる。ヨイショによって相手の気持ちを掴むというのは、あくまで戦術的な支援材料に過ぎないのだ。
もっともこのことは、無愛想でよいということの言い訳にはならない。
無愛想でいることはマイナス面こそあれプラスの面はほとんどない。無愛想でいる人の多くは他人から無愛想にされるのは好まないのである。自分も無愛想で他人から無愛想にされてもまったく平気という人はほとんどいないと思ってよい。したがって無愛想な人のほとんどは、自分でも気がついていないが、わがままである。
本当は無愛想でないのに、そう見えてしまう人は非常に損をしている。自分が無愛想、あるいはそう見えているという認識があったらすぐに対応策を考えた方がよいだろう。
【参考記事】
「そこまでするか?という出世学」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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