なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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昼寝は出世に影響するか?

 

 このところ昼寝の効用に関する話題が盛り上がりを見せている。仕事中、眠いところ無理して起きているよりも、短時間の昼寝をした方が能率が上がるという。だが、出世という観点では、これをどう解釈したらよいだろうか?

昼寝は仕事の効率をアップさせるが・・・ 
 
厚生労働省は今年の3月、睡眠に関する指針を11ぶりに改訂した。この中で、注目されているのが、昼寝の効用である。指針では、仕事の途中で眠気が生じる場合には、30分程度の短い昼寝が効果的だという。

hirune002 おそらくこの指摘は正しい。眠気が襲い、集中力を欠いている状態でダラダラと仕事を続けていても、あまり効率的とはいえない。短時間の昼寝をしてリセットした方がはるかに高い成果が得られるだろう。だが、これはあくまでも個人の仕事の生産性のことを指している。組織で出世するという観点において、同じ結論が得られるかどうかは分からない。

 その証拠に、日本企業における昼寝への取り組みはかなり特徴的だ。昼寝は効率アップによいとの結果を受け、昼寝を推奨しているという会社もある。だが、昼寝をしてもいい、という内容ではなく、時間を決めて皆で昼寝をするといった、工場労働的な考えから脱却できていないところも多い。要するに集団主義なのである。

 本来、仕事の評価を、時間ではなく結果で行うのであれば、いつ出社したり退社してもいいはずであり、昼寝もしようがしまいが自由なはずである。退社時間が不規則で顧客に迷惑をかけているようであれば、その結果も含めて自己責任である。だが制度として昼寝を活用するということになると少し話は変わってくる。

全社一斉の昼寝が意味すること
 制度として昼寝を推奨しているのであれば、それは全社一斉であり、仮に昼寝が必要のない人でも、それを活用することが重要となる。やはり会社の方針に沿って、同じ行動を取ることが求められているのだ。
 昼寝をしても構わないという自然な風潮ではなく、制度として取り入れるあたりが、やはり日本の組織風土をよく表している。

hirune009 ということは逆の考え方もできる。昼寝制度を導入する会社はまだまだ少数派なはずである。
 だとすると、一般的な組織では、今のところ御法度ということになる。そうであれば、やはり会社で眠そうにしたり、昼寝をすることは、出世にとって完全にマイナスと考えた方がよい。

 特に減点主義の傾向が強い会社では「眠そうにしている」ことや「昼寝をしていること」は格好の攻撃材料になる。実際に仕事ができるかできないかではなく、そう見えることが問題なのである。

 「疲れているんじゃないか?」「大丈夫か?」という言葉も、額面通りには受け取らない方がよい。仕事が手一杯になっているという判断をするいい口実に使われる可能性もあるからだ。

 会社の中では、基本的に元気そうにしているのがよいのだ。これはどんなに非効率的でも残業した方がよいという理屈と同じである。

【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則

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