ロボットに仕事を奪われないためには
出世競争といえば、これまでは人と人の競争だったが、近い将来は、ロボットとも出世を争わなければならない時代がやってくるかもしれない。米国では職場へのロボット進出が急ピッチで進んでいるからである。
仕事の約半分がロボット化の対象?
どのような職種がロボットに置き換わるのかを予想したオックスフォード大学の研究レポートが大きな話題となっている。その内容はコンピュータに置き換わる確率が高い仕事は、仕事全体の47%を占めているというかなりショッキングなものである。
このとろこロボット技術が急速に発達したことで、多くの仕事がロボットに置き換わる可能性が指摘されている。法規制の問題は残っているが、技術的には、自動車の運転や飛行機の操縦などをロボットに置き換えることについては、何ら問題はないといわれる。
いくらロボットが優秀だといっても、基本的にロボットは定型処理を得意としている。ロボットに置き換えられる可能性が高いのは、やはり比較的単調な業務である。
経理や一般事務といった定型処理中心のホワイトカラー、ファストフード店のオーダー処理、ルート営業、薬剤師、医師業務の一部などは、簡単にロボットに置き換わるといわれており、米国などロボット先進国では一部業務の置き換えがすでに始まっている。
オックスフォード大学の研究では、特に事務処理、営業、サービスなどの分野で置き換えが激しくなると予測している。この分野に従事する人は全体の47%に達しており、仕事の半分がなくなってしまう可能性があるという。
マネジメント能力はどんなにロボットが普及しても必要とされる
具体的になくなる可能性が高いと指摘されているのは、保険営業、電話営業、医療事務、レジ係、法律事務、図書館司書など。比較的高度な職業と思われていたクレジット・アナリストといった職種も含まれている(機械的な分析作業が多いことが影響していると思われる)。またもう少し確率は低いが、バス運転手、プログラマ、マーケティング担当者といった職種もロボットに置き換わる可能性が高いとしている。
一方、ロボットに置き換わる可能性が最も低い部類に入るのは、セラピスト、ソーシャルワーカー、教師など、きめ細かな対人コミュニケーションが必要となる職種となっている。そして、経営者をはじめとするマネジメント層の職種についても、基本的にロボットに置き換わる可能性がかなり少ないとしている。
従来はロボット化というと工場のラインなどでの導入がほとんどであり、ホワイトカラーにとっては無縁の話と思われてきた。だが米国で本格化することは、タイムラグを経て日本にも輸入される。定型業務は今後ロボット化の対象となってくる可能性が高い。
社内で出世するためには、会社にとってなくてはならない存在になることが重要である。
だがこうした職人技的なスキルによって、その立場を維持している人は非常にリスキーな存在となってくる。マネジメント力という究極のスキルを持っていないと完全に安心することはできないのだ。出世という意味でも、スキルの陳腐化を防ぐという意味でも、マネジメント能力は強く意識しておきたい。
【参考記事】
「専門性は諸刃の剣」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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