成果を出しているのに評価されない人
仕事でそれなりの成果を出しているのにあまり評価されない人がいる。評価が高くないのだから、当然、出世もあまり早いというわけではない。このような状況の人はどう対処したらよいのだろうか?
ある時期、突出した成果を出しても意味がない
このような事例で多いのは、成果を上げていると考えているのは本人だけというパターンである。これでは会社から評価されるわけもなく、まずは評価に値する仕事をすることが重要ということになる。問題は客観的に見て、それなりの成果であるにも関わらず、それが正当な評価につながっていないというケースだ。
これにもいろいろな理由が考えれるが、案外見落とされがちなのが、長期的なスパンで見た時の評価である。
日本企業の多くは、本格的な成果主義にはなっていない。ある時期、突出した成果を上げたからといって、すぐに大抜擢という人事につながるわけではないのだ。むしろ、入社以来、コツコツと、常に一定以上の評価を出し続けている人を高く評価する傾向がある。そしてそのような人が、仕事ができる人というイメージになっている。
この点から考えると、ある時期、仕事に邁進して突出して高い成果を上げたとしても、それが全体的な評価にはつながらない可能性が高い。前の時期やさらに前の時期に、仕事ができるというイメージが形作られていないと、ある時期の突出した仕事もあまり印象に残らないのだ。
これが入社以来、仕事ができる人というイメージが付いている人の場合、ある時期にちょっとした成果を上げると「さすがあの人は違う」といった形でさらに仕事ができるイメージが強くなるという現象が起こる。同じ成果を上げても、その評価は正反対になってしまうのだ。
結局、妙なプライドが邪魔をする?
せっかく成果を上げたのに、それが評価に結びついていない人は、こうした事実を理解していないことが多い。というより理解していても、それを受け入れられないのである。そして「自分はこれだけ成果を上げているのに、なぜ周囲は評価しないのか」といった思いを抱くようになり、それが態度にもあらわれるようになってしまう。そうなってしまうと、ますます逆効果である。
こうなってしまうタイプの人は、頭も良く学歴も高かったりする。だがその分、プライドも高く、自分でも気がつかないうちに、それが行動に影響を与えている可能性がある。
あるメーカーの管理部門に勤務するCさんは典型的な上記のタイプであった。その会社は比較的学歴が重視されるところであり、一流大学を卒業しているCさんは、将来の幹部候補生ともいわれていた。だが、同期の中で管理職に一番乗りをすることができず、結局、別な会社に転職してしまった。
同期で管理職に最初に登用されたのはGさんだった。Gさんも同じ一流大学卒だったが、過剰なプライドはない。
客観的に見て二人の成果はあまり変わらなかったかもしれないが、上司達から見て、Gさんは入社以来、コツコツを仕事をこなすイメージがあった。上の評価が高いのはGさんの方だったのである。
【参考記事】
「ひとことで説明できない人は出世できない」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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