なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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子会社や関連会社の出世の法則は変わりつつある

 

 かつて大企業の子会社や関連会社の人事は非常につまらないものであった。主要役員はほぼすべて親会社からの出向組で占められ、子会社のプロパー社員は一部の管理職止まりというのが普通であった。
 だが最近、その傾向に変化が見られるようになってきた。グループ全体の業績が大きく問われるようになってきたことから、子会社や関連会社でも、その会社の業務をよく知るプロパーを登用する動きが活発になってきているのだ。

プロパーを登用するとどのようなことが起こるのか?
 この動きは、子会社や関連会社の社員にはチャンスが広がってくることを意味しているが、同時に、出世の法則もこれまでとは大きく変わることになる。子会社や関連会社で出世しようと思っている人は、このあたりの状況をよく理解しておく必要がある。

 会社の要職をすべて親会社からの出向者や天下りが独占しているタイプの会社は、プロパーの人にとってはチャンスがない代わりに、社内の出世競争もそれほど激しくないケースが多かった。出世したところで上限があるため、どちらかというと年功序列型になる傾向が強いのだ。

 だが会社の幹部にプロパーを登用するとなると話は別だ。誰が出世するのかという基準が大きく変わってくる。出向者中心の幹部人事からプロパー中心の人事には以下のようなプロセスを経て移行が進んでいく。

 当初、役員のほとんどが出向者で占められていた会社が、役員構成の見直しを開始すると、まず取締役の中にプロパー社員が徐々に登用されてくる。
 次に常務や専務など、実質的に会社のオペレーションを取り仕切るポストにもプロバーが登用され、最後は社長もプロパーになる。ここで重要なことは、親会社からの出向者は会長には残っているなど、プロパー主体になったとはいえ、依然として親会社の影響力行使は続くという点である。

プロバー幹部と出向者の二重権力構造
 こうなってくると、人事で重要なカギを握るのは、プロパーの中で誰が抜擢されるのかという点であり、さらにその抜擢を行う出向者や天下り幹部の影響力が極めて大きくなってくる。
 これまで内部と外部という点で分断されていた人事が、抜擢されるかされないかという点で、プロパー内部の分断に変わってくるのである。

 もし抜擢されて出世することが確実視されるプロパー社員がはっきりしてくると、人事は一気にその人を中心に回り始める。
 抜擢される社員と同世代の社員にとっては、自分が抜擢対象となるかならないかが大きな分かれ道であり、それより下の世代にとっては、抜擢された社員に引き上げてもらえるかが最大の関心事となる。

 基本的には抜擢されたプロパー社員の権力が極めて大きくなるため、出世を考える人は、最終的にはその社員に引き上げてもらえるように努力していく必要がある。

 だが他の会社と異なるのは、会長なり顧問といったポストに、引き続き親会社出身の人物が在籍している点である。
 抜擢された幹部社員も、この出向社員の意向を無視することはできないため、この出向社員の周りにも、取り入ろうとする人たちが取り巻くことになる。

 こうして会社は一種の二重権力構造状態が続くことになる。子会社や関連会社の独立性を高める傾向が続いているうちは、人事のパワーバランスはこうした状況になっている可能性が高いことをよく理解しておく必要があるだろう。

【参考記事】
グローバルな感覚はなぜ大事か?
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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