なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

*

人に感謝される仕事をしたいと考える人は出世できない

 

 ビジネスマンで「世の中の役に立つ仕事をしたい」「人に感謝される仕事をしたい」という人は多い。もちろん世の中の役に立つ仕事や人から感謝される仕事をすることは重要だが、この思考回路はややもすると、仕事に対して逆効果となる可能性が高い。この感覚が強い人は出世しにくいので注意が必要だ。

利益ができるビジネスは役に立つが、逆は必ずしも成立しない
 なぜこのような思考回路が強いことが問題なのかというと、物事の順序があべこべだからである。ビジネスにおいて「役に立つ」ことや「感謝される」ことは結果であって目的ではない。
 目的は利益を上げることであり、大きな利益を上げるためには「世の中の役に立つ」製品やサービスを提供し、利用者から「感謝される」ことは必須となる。そもそも役に立たないサービスを提供している会社など、存在できるわけがないからだ。

 目的と結果を混同していたとしても、最終的によい製品やサービスを提供できればよいではないか?と考えることもできる。
 だが、役に立つことや、感謝されることが優先されてしまうと、場合によってはとんでもない結果を引き起こす可能性もある。

 利益を最大化するためには、役に立つことや感謝されることを実行する必要がある。だが役に立ったり、感謝されることが必ずしも利益につながるとは限らない。
 役に立って感謝はされるが、利益をもたらさないものであっては、企業の経営が立ちゆかなくなる。目的と結果の関係ははっきりさせておかなければならない。

 さらに重要なのは、利益にはつながらないが、役に立ったり感謝されるような行為は、お金さえかければ容易に実現可能であることが多いという点も非常に危険である。

感謝されたいという意識のウラにあるものは?
 つまり、役に立ちたい、感謝されたい、という意識のウラには、会社という他人のお金を使って、人に頭を下げてもらいたいという安易な欲求が隠れていることが多いのだ。

 人間は、人から頭を下げてもらえるようなことをそうそう実践できるものではない。

 他人に対する無償のボランティアも、本気でやろうと思えば、自分の生活をかなり犠牲にしなければならない。
 究極的には生活に困らないほど資産を稼いだ人か、生活のすべてを投入できる人でなければ、すべてを捧げたボランティアなど不可能なのだ。だからこそ、そこまで実行した人には賞賛の声が寄せられる。

 一方、現実問題として多くの人が自身の生活に追われているし、企業は利益を上げなければ経営を維持することはできない。だからこそ、皆、まずは自分の仕事に集中することが大事なのである。

 だが市場メカニズムとは不思議なもので、利益を上げるために努力し、その結果を残した企業は、結果的に世の中の役に立つ製品やサービスを提供することができ、多くの人から感謝される仕組みになっているのだ。

 そのような苦労をスキップし、安易に感謝されることを望む人は、実は自己中心的である可能性が高い。周囲の人を納得させたり、異なる意見の人をまとめる能力に欠けることが多く、結果として、出世することも難しくなる。
 自分の中に「人から感謝されたい」という欲求が強く存在するようなら、用心した方がよい。そのような人は経済的にも精神的にも満足を得られない可能性が高いのだ。

【参考記事】
ITツールは新しいモノを使え
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

  関連記事

aiji13711176084
出世できる人はリーダーシップを勘違いしない

 出世する人はリーダーシップがある。そう思っている人は多いだろう。だが、リーダー …

oboerarenai5563
出世できる人は物事の理解の仕方が違う

 出世できる人とできない人には、物事の学び方に大きな違いがある。この違いは最初は …

00001
出世する人の読書術

 以前このコラムで「読書家は出世できないという話に潜む真実」という記事を書いた。 …

Image3
伊藤忠が導入した社員朝型化から出世の法則を考える

 大手商社の伊藤忠商事が、社員を朝型化するために、フレックスタイムを事実上廃止し …

a0003_001814b
不機嫌さは想像以上に周囲に伝わる

 上司から見て、仕事を指示した際に嫌な顔をされることほど不愉快なことはない。同僚 …

yahookojinn01
ヤフー社員による自社記事批判からから何を学ぶか?

 ヤフーの社員が自社のサイトに寄稿しているブロガーが執筆した記事を「しょーもない …

rakii
上に行けば行くほどケツの穴は小さいと思え

 会社のトップともなれば、人物も大きくて包容力があると思いたいところだが、現実に …

PHM11_0252
出世のためにはサービス残業をするべきか?

 最近サービス残業が社会問題化している。サービス残業についてはいろいろな考え方が …

bekkimondai74
ベッキー問題から考える、組織での遊泳術

 ベッキー問題がなかなか収束しない。本コラムではいつものことだが、話題になってい …

a0001_0176201254
男尊女卑の人は出世できない?

 男女雇用機会均等法が施行されてから30年近くが経つ。男女の区別なく能力を発揮さ …