出世の糸口はボトルネックにあり
出世するための最良の方法は、自分が務める会社の出世ルールを的確に理解し、出世しやすい人物になることである。
だが組織の中で規定されている出世のルールと自身の性格が合わない可能性もある。また学歴のように後からでは取り返しのつかない項目が出世のカギとなっている場合もある。そのような時には、どのようにして出世を目指せばよいのだろうか?
交換不可能な人の価値は高い
会社が求める出世候補の人物像には合致していなくても、ある程度の出世が約束される人もいる。それは、その組織にとってなくてはならない人である。その人がいないと会社の仕事が回らないというような立場になれば、限界はあるが、ある程度の出世は見込むことができるのだ。
もちろんそういった役回りはそうそうあるわけではない。なぜなら組織の仕事というのは、基本的に交換可能なように設計されているからである。つまりあたなの仕事はいつでも、誰かに取って代わられるものなのである。
このような話を聞くと面白くないかも知れないが、そのあたりは考え方を変える必要がある。もし会社の業務が特定の従業員だけに依存するようになっていたら、それは会社全体としてあまりにもリスキーである。優秀な会社ほど個人に依存しないような工夫がなされている。つまりいい会社の従業員ほど、その従業員はいてもいなくてもいい存在なのである。
だがいくら優秀な企業でも、すべての業務を交換可能な状況にできるわけではない。数ある業務の中のいくつかは、ある特定の人でなければこなせないという状況が生まれてしまうのである。出世を狙うビジネスマンは、そこを逆手に取るというわけである。
業務のボトルネックがどこに存在しているのか?
特定の人にしかできない貴重な仕事はどのようなところに生まれてくるのだろうか?それは業務に生じるボトルネック部分に存在していることが多い。ボトルネックとは、まさに呼んで字のごとく「瓶の首の部分」つまり、業務の流れが滞ってしまう部分のことを指している。
例えばシステム開発会社では、顧客とのやりとりの部分が大きなボトルネックになることが多い。
システムに対する顧客の要求はほとんどが過大でかつ曖昧なものだ。その過大で曖昧な要求をそのまま開発部隊に伝えれば「出来ない」という返事が返ってくるに決まっている。だが顧客に「出来ません」ばかり言っていては仕事が進まないのも事実である。
システム開発の現場では、安請け合いした営業に対して、技術側がそれを拒否して話が進まないという状況というのはよく見られる光景である。
ここで、顧客を決して怒らせることなく、技術ができないと主張している部分はうまく回避して案件を取ってくるような担当者がいれば、ボトルネックはたちどころに解消されるだろう。
この役回りをうまく演じてくれる人がいれば、その人はあらゆるチームから引っ張りだことなるはずである。そうなってしまえば、その人は他の人には交換不可能と見なされるようになる。
こういった事例は小さいことを含めれば社内のあちこちに存在している。出世の正攻法ではないが、このあたりに目を付けるのも一つの戦略といえるだろう。
【参考記事】
「苦手はあえて克服するな」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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