なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

*

怒られ上手な人と怒られ下手な人

 

 世の中には怒られるのが下手な人がいる。下手というよりも、怒られることに慣れていないので、怒っている相手に対して妙な態度を取ってしまい、さらに相手の怒りを増幅させるというパターンだ。

 出世するためには、ある程度敵が出来てしまうのはやむを得ない。
 だが無意味に敵を作ってしまうのはどう考えても得策ではない。

 会社に入れば、何かと怒られることが多い。若いうちは特にそうである。怒られ方が下手で評判を下げてしまうことだけは避けた方が得策だ。

一定数存在する「怒られ慣れていない人」
 社会には怒られることに慣れていない人が一定数存在する。「最近の若い人は甘やかされて云々・・・」という話ではなく、いつの時代にも一定数、あまり怒られたことがない人は存在する。

 ただ社会で出世することを考えると、怒られた経験が少ないことは基本的にマイナスにしか作用しない。あまり怒られた経験がない人は、そのことを自覚していおいて決して損はない。

 怒られることに慣れているかいないかは、怒られたときの最初の挙動に表れる。怒られることに慣れている人は、怒られるとまず「しまった!」という表情が顔に出る。

 どのような表情をしようが、怒られることをしでかした事実には変わりないのだが、この「しまった!」という表情は時候の挨拶のようなもので、怒る方もある意味で安心して怒ることができる。サザエさんでカツオ君が波平に怒られるようなものだ。

 だが怒られ慣れていない人は、怒られた時の最初のリアクションで失敗する。

役所の窓口パターンは最悪
 一番マズいのは、ポカンとした顔をするパターンである。

 怒られ慣れていない人は、基本的に自分は怒られるようなことをする人間ではないと思っている。このため、相手が怒っているのを見ても、どのように対応してよいか分からないのだ。
 
 あまり怒られてばかりの人生も問題なのだが、いつも怒られてきた人は「ああ、また怒らせてしまった」という感じで、怒られモードに入る。

 相手も人間である。本人に怒られる覚悟ができていると相手にも伝わるものだ。相手も「まあしょうがないか」という気分になってくる。トラブルの内容にもよるが、不必要に相手の怒りが続くことはない。
 ところが、「何で怒られているの?」という表情をしてしまうと相手の怒りに火を注ぐことになる。

 区役所や郵便局の窓口などで、融通の利かない対応をする職員に対して怒りをぶちまけている人を見かけることがある。この時の職員の顔をよく見てみると、たいがい「何で怒られているの?」というような表情をしている。

 お役所やそれに近い組織は、民間企業と異なり顧客に対するサービスが悪くてもやっていける。このため顧客サービスという言葉は知っていても、血肉になっていない。根本的に自分達は他人から批判されるのはスジ違いと思っているので、顧客の怒りを目の前にしても何も感じないのだ。

 公務員だからこれで済んでいるが、民間企業で、しかも重要顧客やお偉いさんの前でこれをやったらオシマイである。たった1回の顧客トラブルですべての出世を棒に振ることさえある。

 怒られた経験が少ないという自覚のある人は、相手が怒っていたらまず、神妙な態度を取るということを強く意識した方がよい。それはむやみに謝るという意味ではない。相手を不必要に怒らせないことが重要なのである。

 社会でのトラブルの90%は、神妙に相手の話を聞くだけで解決するといわれている。訴訟になってしまうような重大事件であれば、こちらの態度はもはや関係ない。だが、大きなトラブルに発展するケースも、実は受け答えによって相手の怒りを増幅させ、相手の引っ込みがつかなくなることが原因になっていることが多いのだ。

守りの怒られ方と攻めの怒られ方
 怒られ慣れていない人の次のパターンは「引きつり」である。

 怒られて顔が引きつっているというのは、自分が悪いという認識がある証拠だ。だが、自分が怒られることが我慢ならないので顔が引きつってくるというわけだ。

 だがここまで来ればだいぶ進歩している。
 下手くそではあるが、怒っている相手に対して「自分は怒られています」というメッセージを発することには成功している。
 怒られていることを自覚していることが相手に伝われば、それだけで相手の怒りは弱くなる。

 5回か6回怒られる経験をつめば、やがてサザエさんのカツオ君のように上手に怒られるようになるだろう。ここまでは出世を棒に振らないための「守り」のテクニックである。

 怒られ慣れてきたら、今度は相手の怒りやクレームをプラスの効果に変える「攻め」の怒られ方に応用することができる。「攻め」の怒られ方はまた別の回に譲るとしたい。

【参考記事】
コミュニケーションを取らない人は出世できない
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

  関連記事

FE052_L001
相手の言葉の真意を理解せよ

 コミュニケーションは、相手が何を言いたいの理解することから始まる。相手の言葉を …

a0001_009257
身だしなみは出世に大きく影響する

 職場での身だしなみは出世において極めて重要である。身だしなみといってもブランド …

a0001_011488
何を言っているのかではなく、誰が言っているのか

 日本社会で生き残るための格言にこういうものがある。「何を言っているのかではなく …

setoku7455
出世できる人は、状況に応じて説得方法を変えられる

 ビジネスにおいて相手を説得することは極めて重要なスキルである。営業活動における …

wakai
誰が出世する人を決めているのか?

 前回のコラムでは、出世する人をどのように決めるのかというルールは会社の種類によ …

a0002_008005
若いころの失敗は気にするなのウソ

 よく若いころは失敗など気にせずチャレンジをしろといわれる。若いころの失敗は失敗 …

FE047_L
出世する人は自分で判断するポイントの見極めが上手い

 上司にはマメに相談しろといわれるが、事はそう単純ではない。マメに相談しないと「 …

gatengaiku
出世したければ、なりたい自分になってはいけない

 経営の世界では、マーケティングとブランディングの違いがよく議論の対象となる。マ …

EY075_L
出世したいなら結果よりも言葉の言い回しに気を使え!

 日本のサラリーマン社会を生き抜くために忘れてはならないことは、結果ではなくプロ …

PHM11_0093
悪口の効用

 会社の中は悪口のオンパレードである。人に対する悪口は言わないに越したことはない …