出世する人は質問力が高い
多くの人は会話の中で何気なく質問、あるいは疑問形の言葉を発しているかもしれない。だが相手に対する質問の仕方、疑問の発し方は、対人関係の構築で極めて重要な役割を果たす。会社の中で出世する人は、この部分に細心の注意を払っているのだ。
最強の質問はヨイショのための質問
同じ質問でも、実はいろいろな種類の質問がある。無意識に質問していてはダメだ。意識的に質問の種類を使い分ける必要がある。つまり戦略的質問である。
まず最初に言えることは、職場では純粋な意味での質問はご法度だ。
ご法度というよりも、純粋に質問することは非常にムダなことである。戦略的質問には必ず目的がなければならない。
もっとも有益な質問の方法は相手を「ヨイショ」するための質問である。人は自分が得意なことや好きなことには饒舌になり、そうでないところは寡黙になるという特長がある。
相手の話す内容や話し方を注意深く見ていれば、どの部分が好きでどの部分がそうでないのかが分かるようになる。ヨイショ系の質問は、相手が得意としているところをあえて質問し、相手の饒舌さ引き出すというものだ。
「その部分はすごく大事だと思いました。もう少し詳しく聞かせていただけませんか?」相手のツボに入った質問であれば、相手は喜んで、これでもかというくらいしゃべってくれるだろう。
気付かせるための質問と攻撃のための質問
もう一つは、相手に気付かせるための質問である。上司や役員などに説明する際、「まったく分ってないんだよな」と思うことは多いだろう。だが相手は上司であり、理解不足をそのまま指摘するわけにはいかない。
このような時には、さりげなく「ご意見を伺います」という聞き方で話題を振り、自然と相手の理解不足を認識させるというやり方がある。
最終的には「部長がおっしゃっているのはこういうことでしょうか?」という形で、自分が進めたい方向に持っていくことができればベストだ。
出世している人は多かれ少なかれ、この方法を使っている。組織の中では、自説を押し通しても相手を説得することはできない。相手が納得するように仕向けない限りは、自分のプランを通すことはできないのだ。この考え方は、会社の中でのあらゆる業務に共通するものである。
最後は、使う機会は少ないに越したことはないが「攻撃的質問」というものもある。相手に対して否定的ニュアンスを伝えたり、周囲に対して賛同していないことを伝えるための質問方法である。
もっとも注意しなければならないのは、本人が意図していないのに攻撃的質問を発しているパターンである。「そのやり方って、どうなんでしょうか?」これは聞きようによっては全否定とも取れる攻撃的な質問である。
だが発した本人は純粋に質問していると思っている。このタイプの人は知らず知らずのうちに周囲の反感を買っている可能性がある。
気になる人は、自分の質問の仕方にトゲがないか、近しい人に聞いてみるとよいだろう。
【参考記事】
「仕事は押し付けるか捨てるかしかない」
【関連サイト】
「お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則」
「投資で成功するために絶対知っておくべきこと」
「起業・独立で成功するために知っておくべきこと」
「放射能から身を守る食品サイト」
「記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト」
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