なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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書類の体裁を整えられない人が出世できない理由

 

 書類の体裁は大事だ。中身のない資料ばかり作っているのは論外だが、見栄え良く書類を仕上げられないのは出世に大きく影響する。

 こう書くと「書類は中身で勝負すべきものだ。外見をよくすれば出世するという理屈はおかしい」という反論をいただくことがある。
 だがあえて言う。外見はものすごく大事だ。
 というよりも「外見よりも中身で勝負」という思考回路が出世の妨げになるのだ。

書類は見た目か中身か?
 メーカーの総務部に勤務するYさんは上司から資料の作成を指示された。中身はあまり濃いものではなかったが、営業用の資料なので、社外の人も目にするものであった。
 資料を提出したY子さんは上司からこういわれた。

 「Yさん。中身はとりあえずこれでいいけど、もっと見た目をカッコよくしてよ」
 
 デザインや装丁を変えるとかなりの手間になってしまう。Yさんはこう反論した。

 Yさん「ほかの仕事もあるので、このままではダメでしょうか?」
 上司「でもキレイな方が見栄えがいいでしょ。とにかく作り直して」
 Yさん「あまり外見ばかり整えても意味がありません」
 上司「いいから作り直して!」

ギフトもラッピングあってこそ!

 Yさんは結局資料を作り直したが、上司の対応はずっと不満だった。

  だがその1年後、Yさんは別の部署に異動して上司が変わったのだが、そこで大きなカルチャーショックを受けることになる。

 まったく同じ状況に出くわしたのだが、今度の上司は、なぜ見栄えを良くする必要があるのかYさんに説明したのだ。Yさんはこの説明に反論できなかったのだ。

見た目を重視しなければならない理由とは
 上司「この資料、とにかく見栄え良くしておいてね」
 Yさん「あまり外見ばかり整えても意味がありません」

 ここまでは前回と同じだ。違うのはここからだ。

 上司「確かに外見ばかり整えるのは意味がないかもしれないね」
   「でも、Yさん、考えてみて」
   「今までYさんの周りには、Yさんの実力をきちんと評価できる人ばかりだった?」
 Yさん「いいえ。そうでもありません」
 上司「じゃあ。どんな人が評価されていた?」
 Yさん「愛想がよかったり、ゴマすりがうまかったりする人です」
 上司「それって外見ってことでしょ」
   「つまり実力のない人ほど、外見でしか人やモノを判断できないんだよ」
   「あなたは、周囲には外見でしか評価する能力がない人ばかりだと分かっているのに、
    わざわざ外見がよくない資料を出していることになるよ」
 Yさん「・・・・」

 Yさんは、周囲には外見でしか判断できない人の方が多いと分かっていた。にもかかわらず、外見を整えることを意識して実行していなかった。それはその作業が面倒だったからだ。

中身をきちんと評価できる人間はごく少数しかいない
 だがYさんはこの上司とのやり取りをきっかけに、外見を整えることにも時間を割くようになった。

 以前は、外見ばかり整える人に反発していただけだったが、そんなレベルの人に出世で先を越されてしまう実害を考えると、バカバカしいなどどは言ってられないと思うようになったのだ。

 「人間中身だよ」と言っている人には3種類しかいない。

 ①周囲には中身を判断できる人などほとんど存在していないという事実に気がついていないか、②分かっていても面倒なので実行していないか、③外見を整える能力すらないことの言い訳にしているか、のいずれかである。

 本当に中身のある資料を作れる人間であれば、バカバカしてくても体裁を整えることなど簡単である。中身があるのに、外見が整えられていないというだけのせいで評価されないなんて、それこそバカバカしいではないか。

 周囲の人間の評価能力が低いということを大前提にすれば、書類の見栄えを良くすることは必須要件なのである。それにもかかわらず、外見を整えることをあえて実行しないという人には出世は難しいだろう。

【参考記事】
出世のためには「マメに報告」を欠かすな!
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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