なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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敵を3人作ったら終わり

 

 本コラムでは、日本の企業社会は前近代的なムラ社会であるという表現をよく用いている。ムラ社会では、明確な権限や責任は発生せず、その場の雰囲気で何となく物事が決まってしまう。このためムラ社会で生き残るためには、周囲の空気を察知することが何より重要となる。だが空気そのものはどうやって決まってくるのだろうか?

皆の意見は本当に皆の意見か?
 ムラ社会で会議が行われると、皆が血眼になってどの意見が多数意見なのかを探り当てるゲームが始まる。いろいろなやり取りを経て、ある結論に皆が同調するようになってくる。この一連のプロセスを空気を読むと表現しているわけだが、具体的には何をきっかけに一つの意見に集約されてくるのだろうか?

 そのきっかけとは、ある一つの意見が「皆の意見」として認識されることである。少数派の意見であってもそれが「皆の意見」として認識されれば、一人歩きを始めるのである。では「皆の意見」とはどの程度「皆の意見」なのだろうか?小学生の時によく「皆が言っている」というセリフを耳にしたことがあるかもしれない。要するにこれと同じことである。

 ある心理学の実験では「皆の意見」は3人で十分という結果が出ている。集団の中に意図的に同じ意見を言う人を紛れ込ませ、被験者の見解と違うことを主張した時に、何人以上だと被験者が自説を曲げるのかを調べたものである。
 実験では、3人以上から自説を曲げる人が急増し、それ以上であれば人数を増やしてもそれほど結果は変わらなかったという。つまり3人が強く同じ意見を主張すれば、それは容易に「皆の意見」となり、人数が10人であっても15人でもあっても状況は大して変わらないのである。

 つまりムラ社会では3人同調者がいれば、その他の全員の意見を誘導することが可能になるのである。「空気」とはこのようにして決まってくるのである。

3人揃うとどんなことでも出来てしまう
 この理屈が分かるといろいろなことがスッキリしてくる。日本は70年前、国力が日本の10倍以上もある米国と無謀にも戦争を行った。だが戦争が終わってみると、当時の指導者は皆「自分はホンネでは戦争に反対だった」と証言している。完全にウソをついているか、頭がおかしくなったのかのどちらかとしか考えられないが、そうではない。当人達は本気で「自分は反対だった」と考えているのだ。

 皆が反対だというのに戦争に突き進んだ理由は明確である。当時は「戦争すべきだ」という空気があり、皆保身のことばかり考えそれに逆らえなかったのだ。 
 空気を作るのは少数でよい。上記の「皆の意見」理論では3人いれば「皆の意見」を捏造することができる。自分の保身を考え、少数の強硬意見に誰も異を唱えなかった結果、自殺行為の戦争に、本当に突入してしまったのである。ほとんどサル並みというか、サル以下の知性だが、これが日本という国の現実なのだ。

 ムラ社会では3人を味方につけることができれば、それがどんなにムチャな意見であってもそれを通すことができる。逆に3人を敵に回すと、どんなに正当な理由があっても、左遷されたり責任を取らされたりすることになるだろう。
 小数の人がある特定の意見を積極的に主張するというケースは少ない。このため特定の人がムチャクチャな意見を通しまくるという事態は起こらない。だが「○×さんは嫌いだ」といった消極的でネガティブな話は容易に3人程度の同調者を集めることが可能となる。このターゲットにされてしまったら、それを覆すのはかなり困難である。

 とにかく敵を作らず、周囲に同調しろというのは、こういう理由からである。

【参考記事】
ルール違反を指摘するのはルール違反
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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