なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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部下に人気がないと出世できない?

 

 年功序列の制度を維持するためには継続的な規模の拡大が必要となるが、もはや多くの企業で右肩上がりの成長は見込めない時代になってきている。だが日本において完全な成果主義を導入している企業は少なく、中途半端に年功序列制度が残っている。このことが逆に管理職になってからリストラされるリスクを高めているともいえる。出世にはあまり関心がなくても、管理職以上になってしまうと、出世する以外に会社に残る方法がなくなってしまうのである。

部下からの評価が昇進に影響?
 出世の基本はやはり直属の上司による推薦である。これがもっとも出世の近道である。だが最近では事情が少し変わってきている。日本経済が停滞するタイミングに合わせて社会全体が官僚化し、保守的な雰囲気になってきている。以前からそうではあったが、誰を昇進させるかに関しても、事なかれ主義はますます顕著だ。

 最近、特にうるさいのは残業時間などコンプライアンスに関することだ。ちょっとでもサービス残業になろうものなら即刻ブラック企業扱いになってしまう世の中である。とにかく無難に過ごすことが重要となっている。昇進にもそれが色濃く反映されており、昇進の条件に部下からの評価も加える会社が増えてきている。

 だが部下からの評価というのが案外曲者である。もともと上司だけでなく部下など多方面からの評価を昇進に取り入れるというやり方は欧米企業で始まったものである。外資系企業などでは人事査定のひとつに部下からの評価を取り入れているところも多い。だが成果主義の人事システムと同様、外国でうまくいっているシステムでも、日本で導入すると、うまく機能しないどころかむしろ弊害となるものも多い。部下からの評価システムも下手をするとそうなりがちだ。

それがルールなら従うほかない
 上司からの評価と部下からの評価が分かれる人は一定数存在する。上司からの評価が高く、部下からの評価も高い人は、少なくとも人物評価についてはほぼ間違いない。上司からも部下からも評価されているのに、実際にはダメな人物という人はほとんどいないのだ。
 逆に両方から低い評価を与えられない人もあまり問題にはならないだろう。もっとも重要な上司からの評価がダメなのだから昇進のしようがない。

 問題は上司からの評価がよいが、部下からの評価が悪い人である。これはなかなか評価が難しい。中には上司に媚びることばかりが上手で、部下にすべての責任を押し付けるような上司もいる。だが、部下には厳しくあたり、部下からの評価は低いものの、しっかりと有能な社員を育てている上司もいる。

 本来このような多面的な評価は、上司の命令や権限、責任が絶対的な組織でこそ実施する意味がある。
 だが日本ではそもそも上司の権限はあいまいな状態であり、全体の雰囲気でものごとが決まるシステムとなっている。また学歴など業績と関係ない要素で出世が決まる傾向も強く、上司が上司であることに正当性がないことが多い。

 そういう組織では、協調性がもっとも重要視されることになる。
 日本の組織では、多面的評価を導入するまでもなく、周辺に対してあまり威圧的に接しない人がそもそも出世しやすいのである。

 このような環境で、多面的評価を実施するとその傾向にさらに拍車がかかることになる。ただ部下に優しいだけで、敵を作らない人ばかりが出世し、会社の経営は確実に傾いていく。
 
 人気のある人が出世するなど、小学生のような話で情けない限りだがこれが現実である。会社全体の利益を中間管理職の立場で憂いても仕方がない。日本の組織で出世しようと思ったら、やはりそのルールに従うほかないのだ。自分の会社が部下からの評価を昇進の材料にしているのであれば、上司だけなく部下に対してもやはり目一杯気配りをする必要がある。

【参考記事】
誰にでも平等に接した方がよいのか?
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
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