なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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人をうまく操って出世する方法

 

 他人というのは本当に思うようにならない存在である。人を思うように操ることができればどんなにいいだろうと多くの人が考える。世の中にはうまく他人を操り、自分の出世に結び付けている人がいる。だが本当に他人を操縦することなどできるのだろうか?

人間の行動は欲求と損得の組み合わせで決まる
 結論から言うと他人を操縦することはある程度可能である。だがそれは、多く人が想像するようなものではない。思ったように相手をコントロールする魔法など存在しないのだ。だが部下にやる気を起こさせることがうまい上司は、人のコントロールが上手であるともいえる。他人の操縦法とはそういう類のものである。

 人間は理屈で行動しているように見えても、多くの部分を欲求にコントロールされている。人を操るのがうまいとされている人は、この欲求部分をうまく引き出すことが上手なのである。

 例えば上司に仕える部下は、上司に服従して守ってもらいたいという欲求と、人に支配されたくないという欲求の両方を持っている。その矛盾する欲求の上に、現実的な損得という理屈が重なって最終的な行動が決まる。
 現実的な損得だけで行動が決まるのであれば、淡々とした条件交渉だけで済むが、現実はそうはいかない。だが逆にいうと欲求が支配する割合が大きいだけに、うまくその部分を引き出すことができれば、自分により有利に持ってくることも可能なのだ。

 上司に守ってもらいたいという欲求を引き出すためには、押したり引いたりが重要である。もっとわかりやすくいうとツンデレである。部下を突き放すような発言を繰り返した後に、ちょっとしたタイミングで「君を信頼しているから付いてきてくれ」などというと、部下はコロっといってしまう。毎日このセリフを言っていてはダメだ。あくまでもタイミングが重要なのである。人の操縦がうまい人はタイミングの選択が絶妙である。

多くの人に共通の欲求は「共感」
 支配されたくないという欲求が強い部下には、独立心を満たしてあげるような仕掛けが必要だ。上司に反発して自分から取り組む形にもっていくと効果的である。自分は上司に反発して一匹狼になっているつもりだが、結果的に上司が望む仕事に一生懸命取り組んでいるというパターンである。操縦がうまい人はこういったステージ作りが上手なのである。

 だがこういった反発タイプは数としては少ない。多くの人に存在する欲求は「共感を示して欲しい」というもので、ここが満たされると人はかなり一生懸命に物事に取り組むのだ。

 共感タイプの人は、コントロールするのに時間がかかる。共感を求める人は、内心では自分に自信がない人が多いので、相手から誘導されたような雰囲気を感じるとすぐ警戒してしまうのだ。ゆっくりと時間をかけ、徐々に相手に対する共感を示していけば、やがて多くのことに協力してくれるようになる。

人を操縦しているとバレないのか?
 相手と同じ振る舞いをするのがよいといわれるのも同じ理屈だ。きちっとしたスーツを着た固いビジネスマンには、やはり同じような服装をしている方が話をしやすいのだ。逆にラフな雰囲気の人にはラフに接した方がよい。
 相手は深層心理で共感を求めており、同じ振る舞いをする人に対して無意識に安心感を抱くのである。

 よく相手に合わせて共感を示していると、人によって態度や言うことが違って不信感を持たれないかと心配する人もいる。確かにその通りだが、これはあまり心配する必要はない。そのようなところに気が回る人はそもそも警戒心が強く、どんなやり方で接しても警戒を解くことはない。そういう相手はドライに合理的に接すればよいのだ。
 多くの場合、相手も合理的なので、他人に対して「○×さんは人によって言うことが違う」などと陰口を叩くことはあまりないだろう。逆に共感を求めるタイプの人は、仮に矛盾する発言に気が付いたとしても、共感をもらった幸福感が多ければそちらが優先するのだ。
 あまり露骨だと問題だが、人によって言動が違うことはそれほど大きなトラブルにはならないのである。

【参考記事】
人を機能として理解する能力
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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