なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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一流論に騙されるな!

 

 ビジネス書やキャリア論の世界では、いわゆる「一流論」と呼ばれるものがある。大方その内容は決まっており、ビジネスマンやスポーツ選手などの有名人を取り上げ「一流の人はココが違う」というノリで、一流の人のやり方を解説し、それに学ぼうという内容になっている。この一流論には多くの落とし穴がある。そのまま信じてはいけない。

成果を上げてない人が同じことを言っても評価されるわけではない
 一流論のほとんどは、一流の人はすべてにおいて達観しており、下世話なレベルの争いには興味がないように描かれている。例えば「一流の人は目先の利益にはこだわらない」「一流の人は小さなことに一喜一憂しない」「一流の人はテクニックより本質を大事にする」といった具合である。

 だがこの手の話で問題なのは、すでに圧倒的な成果を上げていて周囲から一流と認識されている人についての解説であるという点だ。

 仮にまだ周囲から一流とはみなされていない人物がいて、その人が目先の利益にこだわらず、小さなことに一喜一憂しない人物だったとしても、周囲はその人をまったく評価しないだろう。下手をするとずっと評価されることなく、出世しないままビジネスマン人生を終えているかもしれない。

 成果を上げた人というのはマスコミなどから取材を受けることに慣れている。雑誌の記事は主要な読者層が望むストーリーというものがあり、記者や編集者も無意識にそれに合致する答えを求めている。取材対応がうまい人は、最初からニーズにあったストーリーを用意していて、それをただ繰り返し説明しているだけにすぎないことも多い。
 要するに一流の人はこうである、という話が最初から出来上がっているのであって、そのように行動したから一流になったとは限らないのである。

一流論はそうあって欲しいという願望の表れ
 こういった出来上がったストーリーというのは、それを読む人がそうあって欲しいという願望を反映していることが多い。「一流の人は目先に利益にはこだわらない」のではなく「一流の人は目先の利益にこだわる人ではあって欲しくない」のである。

 テクニックよりも本質を大事にすれば一流になれるのなら、目先の受験テクニックですべてを決めてしまうような今の受験システムなどとっくになくなっているだろう。実は目先のテクニックを磨くことの方がずっと大事だったりするのである。
 日本の知識偏重型の受験システムでは本質的な力は身に付かないと言っている人の多くが、勉強エリート君で、自身が無意味だと主張する受験戦争を勝ち抜いて有名企業に入った人たちなのである。

 一流論を目にする機会があれば、このように考えるとよい。そこに書いてあることを実践すれば一流になれるのではなく、もし成果を出して一流と呼ばれるようになったら、そこに書いてあることを周囲に話せばよい。さすが一流の人は違うと周囲の人は一目置いてくれるだろう。

【参考記事】
MBAにまつわる大きな誤解
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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