なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

*

一流論に騙されるな!

 

 ビジネス書やキャリア論の世界では、いわゆる「一流論」と呼ばれるものがある。大方その内容は決まっており、ビジネスマンやスポーツ選手などの有名人を取り上げ「一流の人はココが違う」というノリで、一流の人のやり方を解説し、それに学ぼうという内容になっている。この一流論には多くの落とし穴がある。そのまま信じてはいけない。

成果を上げてない人が同じことを言っても評価されるわけではない
 一流論のほとんどは、一流の人はすべてにおいて達観しており、下世話なレベルの争いには興味がないように描かれている。例えば「一流の人は目先の利益にはこだわらない」「一流の人は小さなことに一喜一憂しない」「一流の人はテクニックより本質を大事にする」といった具合である。

 だがこの手の話で問題なのは、すでに圧倒的な成果を上げていて周囲から一流と認識されている人についての解説であるという点だ。

 仮にまだ周囲から一流とはみなされていない人物がいて、その人が目先の利益にこだわらず、小さなことに一喜一憂しない人物だったとしても、周囲はその人をまったく評価しないだろう。下手をするとずっと評価されることなく、出世しないままビジネスマン人生を終えているかもしれない。

 成果を上げた人というのはマスコミなどから取材を受けることに慣れている。雑誌の記事は主要な読者層が望むストーリーというものがあり、記者や編集者も無意識にそれに合致する答えを求めている。取材対応がうまい人は、最初からニーズにあったストーリーを用意していて、それをただ繰り返し説明しているだけにすぎないことも多い。
 要するに一流の人はこうである、という話が最初から出来上がっているのであって、そのように行動したから一流になったとは限らないのである。

一流論はそうあって欲しいという願望の表れ
 こういった出来上がったストーリーというのは、それを読む人がそうあって欲しいという願望を反映していることが多い。「一流の人は目先に利益にはこだわらない」のではなく「一流の人は目先の利益にこだわる人ではあって欲しくない」のである。

 テクニックよりも本質を大事にすれば一流になれるのなら、目先の受験テクニックですべてを決めてしまうような今の受験システムなどとっくになくなっているだろう。実は目先のテクニックを磨くことの方がずっと大事だったりするのである。
 日本の知識偏重型の受験システムでは本質的な力は身に付かないと言っている人の多くが、勉強エリート君で、自身が無意味だと主張する受験戦争を勝ち抜いて有名企業に入った人たちなのである。

 一流論を目にする機会があれば、このように考えるとよい。そこに書いてあることを実践すれば一流になれるのではなく、もし成果を出して一流と呼ばれるようになったら、そこに書いてあることを周囲に話せばよい。さすが一流の人は違うと周囲の人は一目置いてくれるだろう。

【参考記事】
MBAにまつわる大きな誤解
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

  関連記事

ER074_L
知恵よりも知識が重要

 前回は東大話法について述べたが、今回もその延長線上の話題である。  日本では知 …

EQ068_L
希望しない部署に配属されたらどうする

 人事はなかなか希望通りにはいかないものである。ときには希望しない部署に配属され …

a0008_001844
交渉が上手い人は出世しやすい

 交渉が上手い人は出世しやすいといわれる。これは当然といえば当然である。社外での …

a0001_017480
最後の局面ではやはり義理人情

 ものごとを論理的に解釈したり、論理的にプランを立てて仕事を進めていくことは重要 …

image01
東大話法を駆使しろ

 東大話法と呼ばれるものがある。「原発危機と東大話法」という書籍の中で述べられた …

a0008_001789
出世したいなら話は自己完結させよ

 出世できる人の話や資料には明確な特徴がある。話や資料の中でストーリーが完全に自 …

a0001_016659waka
若手と年配の携帯電話論争から出世のヒントを得る

 最近、携帯電話の使い方をめぐって若手社員と年配社員との間で論争が起きているとい …

a0003_001872
出世の糸口はボトルネックにあり

 出世するための最良の方法は、自分が務める会社の出世ルールを的確に理解し、出世し …

FE170_L
会社から出ても出世する人

 会社から出ることになっても会社との良好な関係が続いて、結果的にその会社で出世す …

a0001_001838
日本ではなぜ学歴差別がなくならないのか?

 日本は学歴社会といわれている。学歴社会の弊害が指摘され、一部の企業では大学名を …