なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

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謙譲語を連発する人は出世できない

 

 敬語は上手に使えればそれに越したことはない。敬語にはコミュニケーションをスムーズに進める効果があり、出世するための重要なツールといえる。

 だが最近は、行き過ぎた敬語についてもいろいろ議論されるようになっており、使い方を間違うと逆にマイナスにもなりかねない。

 特に「○○させていただく」という謙譲語をやたら耳にするようになった。ネットでもその是非をめぐって議論が交わされている。国語の問題としてその表現が良いか悪いかはともかくとして、出世できるかという観点からすると、謙譲語をやたらと連発する人は出世しにくいといえる。

サラリーマンの出世のカギは相手の立場に立てるか否か
 出世にもいろいろあるが、組織のサラリーマンとして働いており、その中で昇進するという意味に限定すれば、出世するためのカギは案外単純である。

 組織が持つ暗黙のルールを理解することと、相手の立場に立って物事を考えるという2点である。相手の立場に立って物事を考えるというのは、いわゆる「いい人」のことを言っているのではない。
 相手が望んでいるものを即座に理解し、それを戦略的に提供できる人のことを指す。

 例えば、書類の提出が遅れて怒っている上司がいるとする。
 それに対して、上司が本当は何を求めているのか分からないまま対応したのでは、トラブルはさらに拡大するだけだ。
 上司が怒るのには以下のような理由が考えられる。

 ①指導しようと思ってわざと怒っている
 ②書類がないと、上司がその上の上司に書類を提出できないので怒っている
 ③上司の仕事のペースが狂うので不機嫌になっている

 ①や③であれば、きちんと謝り、今後の対応策を講じる旨を説明できれば許されるだろう。だが②の場合には、とにかく早く書類を準備しないことには問題を解決できない。
 上司から指示されたときに、その背景に何があるのかをよく把握しておかないと、適切な対応はできないのである。このようなことを先回りしてできると、上司からの信頼は厚くなり、出世の早道となる。相手の立場に立つとはこのようなことだ。

敬語を使う理由を考えよ!
 では、相手の立場に立つという視点で敬語というものをとらえてみると、敬語を使う理由は簡単だ。だいたい以下の3つくらいに集約されてくる。

 ①上下関係をはっきりさせないと不機嫌になる目上の人とのトラブルを避けるため
 ②相手に敬意を払っているという自分の姿勢を見せるため
 ③相手に気分よくなってもらうため

 ここで謙譲語を連発したらどうなるだろうか?①の相手はそれほど怒らないかもしれない。②の場合にはやり過ぎたら逆効果になるのは明白だ。③も同じく相手にはよっては不快な気分になる人がでてくるかもしれない。
 ①以外のパターンではマイナスになる可能性が否定できないのだ。
 少なくとも謙譲語の使いすぎはネットでも議論されているくらいだから、使いすぎてマイナスになる可能性があることは分かっているはずである。そう考えれば、謙譲語の使用はほどほどにした方がトクであることは明白だ。
 
 それでも謙譲語を連発する人が多いのはなぜだろうか?

謙譲語の使いすぎは自分のワガママ
 それは、相手の立場に立って戦略的に敬語を使っているのではなく、自分のワガママのために敬語を使っているのだ。
 その多くは自分に対する自信の無さから来ている。

 相手に対して十分なメリットを提供できないのではないかという不安があり、「もしかしてうまくできないかもしれませんが、あらかじめゴメンナサイと言っておくので許してください」と予防線を張っているのである。
 それが知らず知らずのうちに、自分を卑下することになり、謙譲語連発という形に表れるのだ。

 筆者が取材した出世したビジネスマンの中で、言葉使いがヒドい人や態度が尊大な人はあまりいない。だが逆に、謙譲語を連発するようなタイプの人も非常に少なかった。
 すくなくとも一定数の人が不快に思う可能性がある敬語の使いすぎには十分注意したいものである。

【参考記事】
出世のためには「マメに報告」を欠かすな!
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
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