なぜあなたは出世できないのか?-出世の教科書

ビジネスパーソン100人への取材で明らかになった出世する人の特徴

*

会社の言う求められる人物像は疑ってかかれ

 

 経済誌などでは企業トップが、これからはどんな人材が企業で求められるかというテーマでよくインタビューを受けている。だがこのようなところで表明されているご立派な意見を鵜呑みにするのは大変危険だ。日本においては、タテマエの世界で求められる人物像と、実際に求められる人物像はまったく正反対のことが多い。こういったコメントはむしろ反面教師として受け取っておいた方がよい。

バブルの頃に語られていた「トンデモ」な社員像
 求められる人物像として最近よく目にするのが「経営者的な視点を持ち、自らビジネスを作り上げていくような積極性を持った人物」といった内容のコメントである。言われたままに仕事をするのではなく、自分から事業を構築できる人材を企業は求めているらしい。

 そもそも、それだけの能力があれば会社の従業員なんかになるわけがない。自分でビジネスを始めているはずだ。その意味でそんな人材などそもそもいるわけがない。しかもこれから採用する人間にそんな能力を求めるなど、経営者の怠慢ではないか?自分自身がそのようなスタンスで仕事に取り組み、既存の社員に対してそうなるよう教育するのが経営者の仕事である。ここだけ見ても、これが壮大なタテマエであることが分かる。

 要するにこういった場で出てくるコメントというのは、その時代においてマスコミなどで指摘されている課題を反映しているにすぎないのだ。20年以上前、日本がバブル経済真っ盛りだった頃に求められていた人物像がどのようなものだったのかを見れば、こういったコメントがいかにインチキなのかがわかる。

 バブル経済の時には、何もしなくても企業は儲かった。バカでも経営が出来たのである。当時マスコミでは「日本は豊かになったのだから、企業はもっと社会貢献しなければならない」という主張一辺倒であった。

 メセナ(企業がスポーツ、文化、芸術活動を支援する活動のこと)などというワケのワカラナイ言葉が流行し、社会貢献と称して、美術館を作ったり、今までロクに聞いたこともないクラシック音楽の無料コンサートなどを企画して悦に入っていた時代である。

 当時、企業に求められた人物像は「スポーツや芸術にも目を向ける豊かな心を持った社員」であった。その後、日本企業がどうなっかは説明するまでもない。当然のことながら、美術館や儲からないスポーツチームはことごとく廃止された。社会貢献できる豊かな心を持った社員などどこを見渡してもいない。



企業トップのインタビューはがんばったご褒美にすぎない
 つまり、日本ではこういったトップからのコメントは社員に向けられているものではないのである。ここを勘違いしてはならない。いい悪いは別として、諸外国の経営者は、多額の報酬をもらう代わりに業績に関するすべての責任を負う。有言実効が強く求められており、マスコミでのこういったコメントは社外に向けてのメッセージと思ってよい。

 だが日本の経営者はまったく異なる環境に生きている。年功序列で昇進した彼らは社長になってから業績を上げることを求められているのではなく、今までガマンして耐えてきたご褒美として社長のイスがもらえるのである。諸外国の大学は、入学は単なるスタートで卒業がゴールであるのに対して、日本の大学は入試がすべてであり、がんばって受験勉強してきたご褒美であることとよく似ている。

 したがってマスコミ取材でコメントするのも、何かのメッセージを伝えたいのではなく、マスコミの取材を受けるくらい偉くなったんだということを証明する儀式のようなものである。経済番組の美人?オバサン・キャスターからヨイショされて悦に入るための時間なのだ。いきおいコメントの内容は、空虚で壮大なタテマエが並ぶことになる。

 「経営者的な視点を持ち、自らビジネスを作り上げていくような積極性を持った人物」がタテマエの人物像なら、本当に求められている人物像はこのウラをいけばよい。つまり「官僚的で受身の視点を持ち、決して新しいことは口にせず、まわりの状況をうかがって行動する人物」こそが求められているのだ。
 
 もちろん上記の話にはかなり誇張が含まれているが、半分以上は本当のことである。日本の組織で何を求められているのかを勘違いしてはならない。周囲の様子をよくうかがい敵を作らず、いざ自分が上に立ったら、今まで言ってきたこととは正反対のことをイケシャーシャーと言えるくらいでないと出世は見込めない。
 さらにいうと、いざ上に立ち正反対のセリフを吐いている人の多くが、自分自身をも騙しており、正反対のことを言っている自覚がないことも多い。一種の自己洗脳だが、出世競争とはこういった人たちと戦うということなのである。

【参考記事】
スパイの技術を出世に応用する②
【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
投資で成功するために絶対知っておくべきこと
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品サイト
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

  関連記事

dekiru
出世できない人にはちゃんと理由がある

 あなたは会社で出世しているだろうか?それとも出世できていないだろうか?  出世 …

SHOTAIMEN
出世する人は人の話をよく聞く

 人の話をよく聞くことは出世において重要なことである。 ただし、人の話をよく聞く …

mekakusi5564
出世できない人は他人が見えていない

 出世できない人は、他人が見えていない。もちろん、これは他人の姿が視覚的に見えな …

a0002_001517
部署が変わっても成功する人の秘訣

 人事異動で部署が変わり、なれない仕事で苦労する人も多い。自分が望まない仕事や自 …

a0002_002253yy
絶対の禁句「そんなこと分かってます」

 出世を望むビジネスマンにおける絶対の禁句のひとつに「そんなこと分かってます」と …

ET049_L
外資系で出世する人 日本で出世する人

 外資系の企業で出世する人と日本の企業で出世する人は、まるでタイプが違う。もちろ …

kosuto4477
上司や会社に割高なヤツと思われてはいけない

 出世できない人に共通するのはビジネス感覚の薄さである。特に日本企業の場合、組織 …

shanaieigyou0441
得意分野にこだわりすぎない方がよい

 アベノミクスで景気が持ち直しているといわれているが、企業の経営環境は決して良好 …

ES120_L01
グルメの方が出世できる

 グルメの人は出世に有利である。いろいろなお店をバランスよく知っていることは仕事 …

EV124_L
数字に強い人は出世しやすい

 世の中には数字に強い人そうでない人がいる。だが出世するためには数字に強いことが …